美人秘書はCEOのお気に入り

マックは執務室に入るとすぐに

「CEOサラはめっけものでした。すごく優秀で日本語、フランス語、北京語が完璧なんです。契約書も向こうからの依頼も読み込んで確認して作ってくれます。それをいつものように弁護士のミラー氏に確認してもらうんですが、直しは一切ありません。本当に大助かりで、3人分くらいの戦力になってます」

とマックが嬉しそうに少し自慢げにサラを褒めている。

なんでマックがサラの事を自慢しているんだと少し腑に落ちなかったが

「それはすごいね。さっきデスクに花も飾ってくれたんだ。仕事だけじゃなくてそんな心使いもできる女性だな」

「そうなんですよ。エントランスや事務室にも自分で買ってきた花を飾ってくれるんです。皆癒されてます。花一つで事務所の雰囲気が柔らかくなる事に気付かされました」

「サラには花代をちゃんと支払ってあげてくれ」

「僕もそう言ってるのですが、自分が好きでやってるんだから必要ないと言うんです。ほんとに謙虚な子なんですよ」

ローランドは会社のパソコンのサーバーにアクセスして彼女の履歴書を見た。

勿論社員のプライバシーにかかわる機密事項なので、役員しか見られない。

「前職はロスの商社の役員秘書だったのか?」

かなりメジャーな商社の名前が書いてあった。

「そうなんです。でも担当役員のセクハラが耐えられなくなって辞めたそうなんです。最低のくず野郎ですよね」

「それはひどいな。マック悪いが彼女を僕の秘書にしたいんだが…」

「ええ~それは困ります。せっかくの優秀なスタッフなんですから、CEOに持っていかれたら業務に支障が…」

「それは申し訳ないんだが、シアトルとビクトリア間の航路を確保できそうなんだ。だからこちらにも秘書がまた欲しい。彼女なら前みたいなことにはならないと思うし、経験もあるなら大助かりだ。ニューヨークのケンドーにこれ以上僕のこちらの仕事をサポートをしてもらうのにも限界があるんだ。今回も何とかして欲しいと泣きつかれたんだ」