美人秘書はCEOのお気に入り

サラはブッチャートガーデンに着くと入り口の近くのコインロッカーにバックパックを預けて身軽になってガーデンを見学することにしたが、まずは先に昼食にしようとダイニングに行く事にした。

このダイニングはここのブッチャートガーデンの創業者の屋敷だったらしい。

小さな部屋に分かれているのはそういう訳なのだろうと思いながら、美しい内装に魅入られる。

ここはアフタヌーンティーが有名らしいのでサラもそれを頼むことにした。

それもこれも観光本に書いてあった。

三段のスリーテイアーズに乗せられたサンドイッチやスコーンに、一番上に乗った色鮮やかな小さなケーキが美しくて食べるのがもったいない。

サラはかぶっていたキャップとサングラスを隣の椅子に置いて、香り高いダージリンの紅茶でのどを潤した。

どれから食べるべきか迷いながらまずはしっかりと写真に収めて一番下の段のサンドウィッチから頂くことにした。

マナーとしては下から上に食べるのが正解らしいが、食べたいように食べるのが良いだろう。

サラは一人旅なのだからマナーをうるさく言う人もいない。

ゆっくりと楽しみながらサラはついニコニコしてしまいその度にちょっと照れ臭くなっていたが、スコーンを食べたら目が点になった。

「美味しい」と思わず声に出していた。

クロテッドクリームと杏子のジャムのこくと甘さが、シンプルなスコーンに抜群に合ってこんなおいしいスコーンを食べた事が無いと感動し目を閉じて至福の時を堪能する。

かなりリアクションが可笑しいかもしれないが、サラは全然気が付かない。

すっかりリラックスしてまるで家にいるような気分になっている。

完全に自分の世界に浸っていたのだ。