「う~~ん、気持ちいい!」
サラはそう言うと、伸びをするように両手を高く上げて太陽に顔を向けてお日様の温かい光を全身で受け止めた。
朝の9時にシアトルのポートピアを出港した船はカナダのビクトリアに向けて快走している。
7月の初旬のシアトルは快晴で気温も高くなくさわやかな気候だったので、船のデッキの上には結構たくさんの人が出ていた。
シアトルのピアがだんだん遠くになっていく。
サラ・フライヤー 25歳は、後方に流れゆく白く泡立つ力強い水の流れと、真っ青な初夏の空を見上げながら、海の香りを吸い込んで2時間45分の船旅を楽しもうとしている所だ。
シアトルのウオーターフロントのピアからビクトリアのインナーハーバーに向けて航行する船はカタマラン(双胴船)で、高速航行ができて安定性が良いらしい。
サラはこの小旅行に行くためにビクトリアの観光本を買って下調べをしていた。
ほんの少し前にロスからこのシアトルに引越してきたばかりなのだ。
今日は天候にも恵まれて揺れもほとんどなく船旅は快適で7月の初頭の気持ちのいい風に髪の毛をもてあそばれながら、肩に引っ掛けたバックパックから携帯を取り出して遠くなるシアトルのエリオット湾の風景を写真に撮った。
遠く離れて海から見るシアトルの写真はなかなか撮れる物ではない。今度親友のネリーナにも見せてあげようと思っている。
デッキは船尾にあるので後ろに流れていく景色をゆっくりと見て居られる。
もう少しだけ、潮の匂いと真っ青な空と太陽の温かい光に包まれて自然を満喫したら、船内に入らないとと思っている所だ。
日焼けすると直ぐに真っ赤になってしまうベイビースキンのサラの肌は残念ながらお日様とは相性が悪い。
半時ほどデッキに居たので色白の肌は赤みを帯びてきたかもしれない。デッキの上の人々もまばらになってきた。
後10日ほどしたら新しい会社でも仕事が始まるのに、日焼けして遊んできましたと言う雰囲気では行きたくない。
船内に入って携帯で小説を読むことにして踵を返そうとした時、一人の男性がサラの隣に立った。
「綺麗な景色ですね。風が強いけど天気もいいし最高に気持ちがいい」
自分に話しかけているのか独り言なのかはっきりしなかったけれど、サラは無視して船内に入ろうと歩き出した。
「ねえ、少し話しませんか?君も一人旅の様だし僕も一人なんだ」
背が高く容姿も悪くない。自分に自信があるのだろう。
女は皆自分が誘うと喜ぶと思っているような雰囲気が鬱陶しい。
サラは男性不信気味で、自分のパーソナルスペースに入ってこられるのも嫌なのだ。
「ごめんなさい。私は一人旅を楽しみたいの。二人でいたいなら彼を誘ってきたわ。失礼します」
そう冷たく言うと船内に足早に入って行った。彼は追っかけてはこなかった。
サラはそう言うと、伸びをするように両手を高く上げて太陽に顔を向けてお日様の温かい光を全身で受け止めた。
朝の9時にシアトルのポートピアを出港した船はカナダのビクトリアに向けて快走している。
7月の初旬のシアトルは快晴で気温も高くなくさわやかな気候だったので、船のデッキの上には結構たくさんの人が出ていた。
シアトルのピアがだんだん遠くになっていく。
サラ・フライヤー 25歳は、後方に流れゆく白く泡立つ力強い水の流れと、真っ青な初夏の空を見上げながら、海の香りを吸い込んで2時間45分の船旅を楽しもうとしている所だ。
シアトルのウオーターフロントのピアからビクトリアのインナーハーバーに向けて航行する船はカタマラン(双胴船)で、高速航行ができて安定性が良いらしい。
サラはこの小旅行に行くためにビクトリアの観光本を買って下調べをしていた。
ほんの少し前にロスからこのシアトルに引越してきたばかりなのだ。
今日は天候にも恵まれて揺れもほとんどなく船旅は快適で7月の初頭の気持ちのいい風に髪の毛をもてあそばれながら、肩に引っ掛けたバックパックから携帯を取り出して遠くなるシアトルのエリオット湾の風景を写真に撮った。
遠く離れて海から見るシアトルの写真はなかなか撮れる物ではない。今度親友のネリーナにも見せてあげようと思っている。
デッキは船尾にあるので後ろに流れていく景色をゆっくりと見て居られる。
もう少しだけ、潮の匂いと真っ青な空と太陽の温かい光に包まれて自然を満喫したら、船内に入らないとと思っている所だ。
日焼けすると直ぐに真っ赤になってしまうベイビースキンのサラの肌は残念ながらお日様とは相性が悪い。
半時ほどデッキに居たので色白の肌は赤みを帯びてきたかもしれない。デッキの上の人々もまばらになってきた。
後10日ほどしたら新しい会社でも仕事が始まるのに、日焼けして遊んできましたと言う雰囲気では行きたくない。
船内に入って携帯で小説を読むことにして踵を返そうとした時、一人の男性がサラの隣に立った。
「綺麗な景色ですね。風が強いけど天気もいいし最高に気持ちがいい」
自分に話しかけているのか独り言なのかはっきりしなかったけれど、サラは無視して船内に入ろうと歩き出した。
「ねえ、少し話しませんか?君も一人旅の様だし僕も一人なんだ」
背が高く容姿も悪くない。自分に自信があるのだろう。
女は皆自分が誘うと喜ぶと思っているような雰囲気が鬱陶しい。
サラは男性不信気味で、自分のパーソナルスペースに入ってこられるのも嫌なのだ。
「ごめんなさい。私は一人旅を楽しみたいの。二人でいたいなら彼を誘ってきたわ。失礼します」
そう冷たく言うと船内に足早に入って行った。彼は追っかけてはこなかった。



