「……とりあえず、証拠資料を確保して。
それから、外に出ましょう」
そう言った、その直後だった。
「随分はやいですね」
そう言って、セナが鋭く目を細めた。
視線の先――
石階段の奥から、重い足音がゆっくりと響いてくる。
その姿を見た瞬間、
私は思わず息を呑んだ。
「オーウェン団長……どうして」
現れたのは、
いつもディランの傍で護衛を務めている、
王国騎士団団長オーウェンだった。
重厚な鎧姿のまま、
こちらを静かに見据えている。
「……驚いたな」
低い声が、静かに落ちる。
「まさか、ここまで早く辿り着くとは思っていなかった」
その言葉に、
私たちは一瞬、顔を見合わせる。
「私はディラン殿下の護衛騎士です」
オーウェン団長が淡々と告げる。
「ジョルジュ陛下の命により、
貴方方の行動を監視していました」
空気が、ぴたりと凍った。
「監視……」
セナが低く呟く。
「ディラン殿下に危害を加える可能性がある。
そう報告を受けていましたので」
真っ直ぐな声音。
けれど、その言葉に悪意は感じない。
……この人は、本当に知らないのだ。
ジョルジュに利用されている。
「なるほどね〜」
テオが肩を竦めながら、
じろりとオーウェン団長を睨む。
「でも、それ……本当に合ってる?」
「……どういう意味ですか?」
オーウェン団長の眉が寄る。
私はゆっくりと、
壁一面へ視線を向けた。
そこには、
大量の資料が貼られている。
ディランの行動記録。
魔力反応。
身体データ。
幼少期から現在までの異様な調査内容。
執着じみた記録が、
狂気のように並んでいた。
「オーウェン団長……
これを見ても、私たちがディランの敵だと言えますか?」
その瞬間。
オーウェン団長の表情が、
はっきりと変わった。
「な……っ」
目を見開き、
息を呑む。
「なんですか……これは」
明らかな動揺だった。
資料へ近づき、
震える手で紙を掴む。
「これは……ディラン殿下の……」
顔色が変わっていく。
やはり知らなかった。
ジョルジュの本当の目的を。
それから、外に出ましょう」
そう言った、その直後だった。
「随分はやいですね」
そう言って、セナが鋭く目を細めた。
視線の先――
石階段の奥から、重い足音がゆっくりと響いてくる。
その姿を見た瞬間、
私は思わず息を呑んだ。
「オーウェン団長……どうして」
現れたのは、
いつもディランの傍で護衛を務めている、
王国騎士団団長オーウェンだった。
重厚な鎧姿のまま、
こちらを静かに見据えている。
「……驚いたな」
低い声が、静かに落ちる。
「まさか、ここまで早く辿り着くとは思っていなかった」
その言葉に、
私たちは一瞬、顔を見合わせる。
「私はディラン殿下の護衛騎士です」
オーウェン団長が淡々と告げる。
「ジョルジュ陛下の命により、
貴方方の行動を監視していました」
空気が、ぴたりと凍った。
「監視……」
セナが低く呟く。
「ディラン殿下に危害を加える可能性がある。
そう報告を受けていましたので」
真っ直ぐな声音。
けれど、その言葉に悪意は感じない。
……この人は、本当に知らないのだ。
ジョルジュに利用されている。
「なるほどね〜」
テオが肩を竦めながら、
じろりとオーウェン団長を睨む。
「でも、それ……本当に合ってる?」
「……どういう意味ですか?」
オーウェン団長の眉が寄る。
私はゆっくりと、
壁一面へ視線を向けた。
そこには、
大量の資料が貼られている。
ディランの行動記録。
魔力反応。
身体データ。
幼少期から現在までの異様な調査内容。
執着じみた記録が、
狂気のように並んでいた。
「オーウェン団長……
これを見ても、私たちがディランの敵だと言えますか?」
その瞬間。
オーウェン団長の表情が、
はっきりと変わった。
「な……っ」
目を見開き、
息を呑む。
「なんですか……これは」
明らかな動揺だった。
資料へ近づき、
震える手で紙を掴む。
「これは……ディラン殿下の……」
顔色が変わっていく。
やはり知らなかった。
ジョルジュの本当の目的を。



