そして私は、後ろを振り向かずにセナとテオへ合流した。
……けれど、胸の奥に、先ほどのディランの体温が一瞬だけよぎる。
「まったくさぁ……あんなに見せつけなくてもいいよね」
テオが小声でぶつぶつと文句をこぼす。
「ふふ」
思わず笑みがこぼれた。
その笑みが消える前に――
「ほら、テオ。気を引き締めろ」
セナの低く鋭い声が落ちる。
「はーい」
その一言で、空気がぴんと張りつめた。
テオが先導し、私たちは図書室の前へと向かう。
「こっちよ!」
ルイが手招きする。
ユウリとレオも、すでに待機していた。
「ティアナちゃん、こっち来て」
ルイに呼ばれ、私はそっと近寄る。
「ほら男共は後ろ向きなさい!」
そう言われた面々はさっと後ろを向く。
「いや、ルイも男じゃん」
テオのツッコミがはいる。
「私はいいのよ」
みんなが後ろ向いたのを確認し、
ルイはすぐに私のドレスの裾へ手を伸ばした。
指先が器用に縫い目へ触れると――
カチ、カチッ。
隠しホックが外れる小さな音がした。
ロング丈だったドレスは、
するりと膝下までの長さに。
「はい、これで踏まないし、走れるわ」
ルイは淡々と言いながら、
スカートの内側に隠されていたスリットも確認する。
「それと……冬だし、冷えるからね」
そう言って、ルイはドレスと同じ色味のジャケットを肩にかけてくれた。
内側には薄いウールが仕込まれていて、
羽織った瞬間、ふわりと温かい。
「これ……軽いのに暖かい」
「特注よ。
見た目もいいし、でも中はしっかり防寒。
動くときに邪魔にならないよう、丈も短めにしてあるわ」
ルイは誇らしげに微笑む。
「ありがとう、ルイ。本当に助かる」
「当然でしょ。ティアナちゃんが動けないと困るもの」
軽くウインクして、ルイは私の背中を押した。
――準備完了。
……けれど、胸の奥に、先ほどのディランの体温が一瞬だけよぎる。
「まったくさぁ……あんなに見せつけなくてもいいよね」
テオが小声でぶつぶつと文句をこぼす。
「ふふ」
思わず笑みがこぼれた。
その笑みが消える前に――
「ほら、テオ。気を引き締めろ」
セナの低く鋭い声が落ちる。
「はーい」
その一言で、空気がぴんと張りつめた。
テオが先導し、私たちは図書室の前へと向かう。
「こっちよ!」
ルイが手招きする。
ユウリとレオも、すでに待機していた。
「ティアナちゃん、こっち来て」
ルイに呼ばれ、私はそっと近寄る。
「ほら男共は後ろ向きなさい!」
そう言われた面々はさっと後ろを向く。
「いや、ルイも男じゃん」
テオのツッコミがはいる。
「私はいいのよ」
みんなが後ろ向いたのを確認し、
ルイはすぐに私のドレスの裾へ手を伸ばした。
指先が器用に縫い目へ触れると――
カチ、カチッ。
隠しホックが外れる小さな音がした。
ロング丈だったドレスは、
するりと膝下までの長さに。
「はい、これで踏まないし、走れるわ」
ルイは淡々と言いながら、
スカートの内側に隠されていたスリットも確認する。
「それと……冬だし、冷えるからね」
そう言って、ルイはドレスと同じ色味のジャケットを肩にかけてくれた。
内側には薄いウールが仕込まれていて、
羽織った瞬間、ふわりと温かい。
「これ……軽いのに暖かい」
「特注よ。
見た目もいいし、でも中はしっかり防寒。
動くときに邪魔にならないよう、丈も短めにしてあるわ」
ルイは誇らしげに微笑む。
「ありがとう、ルイ。本当に助かる」
「当然でしょ。ティアナちゃんが動けないと困るもの」
軽くウインクして、ルイは私の背中を押した。
――準備完了。



