(……やっば)
完全に、逃げるタイミングを失った。
ローゼとスーザは立ち尽くし、
刺客は拘束されたまま動けない。
(今さら動いたら、絶対気づかれる)
ベランダの影に身を沈め、
息を限界まで殺す。
心臓の音が、耳の中で暴れている。
(頼むから……誰も外を見ないで……)
その時。
「……誰かいますね」
低い。
静か。
なのに、背骨を掴まれるような声。
――レイさんだ。
(うそでしょ……なんでバレるの……)
「…そうか」
ディラン殿下が、ゆっくりと視線を上げる。
(見るな見るな見るな……!)
指先がじわりと汗ばむ。
「そこにいますね」
レイさんの声が、空気を切り裂く。
「隠れても無駄です。
……はっきりと“気配”があります。」
その言い方は、逃げ道を完全に断ち切るものだった。
(終わった)
もう、完全に詰んだ。
飛び降りれば音が出る。
戻れば見つかる。
動かなくても、もうバレてる。
(庭師、詰みました)
一歩。
レイさんの足音が、こちらへ向かってくる。
その一歩だけで、心臓が跳ねた。
「――出てきなさい」
低く、拒否を許さない声。
命令というより“宣告”に近い。
完全に、逃げるタイミングを失った。
ローゼとスーザは立ち尽くし、
刺客は拘束されたまま動けない。
(今さら動いたら、絶対気づかれる)
ベランダの影に身を沈め、
息を限界まで殺す。
心臓の音が、耳の中で暴れている。
(頼むから……誰も外を見ないで……)
その時。
「……誰かいますね」
低い。
静か。
なのに、背骨を掴まれるような声。
――レイさんだ。
(うそでしょ……なんでバレるの……)
「…そうか」
ディラン殿下が、ゆっくりと視線を上げる。
(見るな見るな見るな……!)
指先がじわりと汗ばむ。
「そこにいますね」
レイさんの声が、空気を切り裂く。
「隠れても無駄です。
……はっきりと“気配”があります。」
その言い方は、逃げ道を完全に断ち切るものだった。
(終わった)
もう、完全に詰んだ。
飛び降りれば音が出る。
戻れば見つかる。
動かなくても、もうバレてる。
(庭師、詰みました)
一歩。
レイさんの足音が、こちらへ向かってくる。
その一歩だけで、心臓が跳ねた。
「――出てきなさい」
低く、拒否を許さない声。
命令というより“宣告”に近い。



