レオ side
庭師レオ、参上!
それにしても――
アレキサンドライト王国の城、広すぎ!
庭もまた、とんでもない広さだ。
王国創立記念式典を控えているせいで、
庭師たちは総出で大忙し。
花を植えて、
枝を払って、
木の形を整えて――
(これ、何日かかるんだろ……)
でも、そのおかげで。
「……意外と、紛れ込めるもんだなぁ」
作業着に帽子、道具を持っていれば、誰も気にしない。
まあ、その辺は殿下がうまく手を回してくれてるんだろうけど。
(ありがたい話だ)
とはいえ。
「外から見て、何か分かるもんかな……」
首を傾げつつ、手を日よけみたいにして城を眺める。
……ん?
「……あれ?」
裏手のほう。
王国騎士団が、誰かを連れて裏口から入っていくのが見えた。
護送ってほど物々しくはないけど、
雰囲気が、ちょっと違う。
「……気になるなぁ」
俺は何食わぬ顔で剪定ばさみを動かしながら、
しれっと、その後を追った。



