私はセナと並んで歩きながら、
足音を殺してディランの背中を追った。
(……急ぎの案件って、何のこと?)
通路はやけに静かで、
さっきまでの騎士団の喧騒が嘘みたいに遠い。
やがてディランが、とある部屋の前で立ち止まる。
その瞬間、扉が内側から開いた。
「あれ……ローゼ?」
姿を見せたローゼは迷いもためらいもなくディランに抱きついた。
「……え」
思わず声が漏れそうになる。
「こ、これが急ぎの用ってこと?」
ディランは驚いた様子もなく、
ローゼの耳元へ顔を寄せ、低く何かを囁いた。
(ちょっと、距離近すぎじゃない?)
「ねぇ……これ、逢引きじゃないの」
小声でセナに囁くと、
彼は即座にため息をついた。
「そんな浮かれた空気じゃありませんよ。
どう見ても」
さすが、冷静。
そのとき――
鋭い視線を感じた。
私は反射的にセナの腕を引き、物陰へ身を潜める。
「やば……」
視線の主が、こちらを一瞬だけ掠めた。
「……レイさんですね」
ディランの側近。
気配の読み方が、どう考えても常人じゃない。
「背中に目でもついてるのかな」
「本当に、そんな感じですね」
心臓の鼓動を押さえ込みながら、
私たちは息を潜めた。
足音を殺してディランの背中を追った。
(……急ぎの案件って、何のこと?)
通路はやけに静かで、
さっきまでの騎士団の喧騒が嘘みたいに遠い。
やがてディランが、とある部屋の前で立ち止まる。
その瞬間、扉が内側から開いた。
「あれ……ローゼ?」
姿を見せたローゼは迷いもためらいもなくディランに抱きついた。
「……え」
思わず声が漏れそうになる。
「こ、これが急ぎの用ってこと?」
ディランは驚いた様子もなく、
ローゼの耳元へ顔を寄せ、低く何かを囁いた。
(ちょっと、距離近すぎじゃない?)
「ねぇ……これ、逢引きじゃないの」
小声でセナに囁くと、
彼は即座にため息をついた。
「そんな浮かれた空気じゃありませんよ。
どう見ても」
さすが、冷静。
そのとき――
鋭い視線を感じた。
私は反射的にセナの腕を引き、物陰へ身を潜める。
「やば……」
視線の主が、こちらを一瞬だけ掠めた。
「……レイさんですね」
ディランの側近。
気配の読み方が、どう考えても常人じゃない。
「背中に目でもついてるのかな」
「本当に、そんな感じですね」
心臓の鼓動を押さえ込みながら、
私たちは息を潜めた。



