「……セナ、すごかったね」
人のいない方へ移動しながら、私は小声で言った。
「いえ。
あのまま続いていたら、正直……危なかったです」
「そうかな?」
「はい。殿下、完全にギアを上げてました」
少しだけ、間が空く。
「……私、バレてないかな」
ぽつりと漏らすと、
セナはちらりとこちらを見て、肩をすくめた。
「どうでしょうね」
(即否定しないあたりが怖い)
「あと」
低い声。
「次からは、もう少し自重してください」
「えー……」
「“えー”じゃありません」
完全に説教モードだ。
「潜入してるのに目立ってどうするんですか!」
「ごめん」
「まったく……」
2人して顔を近づけ、
周囲に聞こえないよう、こそこそ話す。
「それよりさ……
“急ぎの案件”って、何だろうね」
「嫌な予感しかしません」
「だよね」
短く頷き合う。
「……追いますか?」
セナの問いに、私は迷わず答えた。
「うん」
2人で視線を合わせ、
気づかれないように歩き出す。
――まだ、合宿は折り返しですらない。
人のいない方へ移動しながら、私は小声で言った。
「いえ。
あのまま続いていたら、正直……危なかったです」
「そうかな?」
「はい。殿下、完全にギアを上げてました」
少しだけ、間が空く。
「……私、バレてないかな」
ぽつりと漏らすと、
セナはちらりとこちらを見て、肩をすくめた。
「どうでしょうね」
(即否定しないあたりが怖い)
「あと」
低い声。
「次からは、もう少し自重してください」
「えー……」
「“えー”じゃありません」
完全に説教モードだ。
「潜入してるのに目立ってどうするんですか!」
「ごめん」
「まったく……」
2人して顔を近づけ、
周囲に聞こえないよう、こそこそ話す。
「それよりさ……
“急ぎの案件”って、何だろうね」
「嫌な予感しかしません」
「だよね」
短く頷き合う。
「……追いますか?」
セナの問いに、私は迷わず答えた。
「うん」
2人で視線を合わせ、
気づかれないように歩き出す。
――まだ、合宿は折り返しですらない。



