「――作戦確認ね!」
私は視線を一巡させ、全員の顔をしっかりと見渡した。
「期間は一週間。その間に、私とセナ、アレン、ロベルトは王国騎士団員として合宿に参加して、内部から情報を集める」
一度、言葉を区切る。
「そして合間を縫って、ジョルジュの“本当の目的”を突き止める。これが最優先」
空気が、ぴんと張りつめた。
「それから――目星をつけた場所」
指先で机を軽く叩く。
「頃合いを見て、夜中に潜入する」
「その際に使うのが、ディランから受け取った城内地図と、見張りの配置情報」
「入念に確認してから動くわ」
私は視線を向ける。
「その役目は――テオ、ユウリ。お願い」
「2人は城内の使用人として潜入」
「はーい」
テオが軽く手を上げ、
「承知しました」
ユウリが静かに頷く。
「それから――」
私はレオを見る。
「レオは庭師として潜入」
「はい!」
元気よく返事をして胸を張る。
「外から見張ります!」
「お願いね。外の異変に一番気づけるのは、あなたよ」
次に、ルイへ視線を移す。
「ルイは裏方で、私のサポートをお願い」
その瞬間だけ、空気が少しやわらぐ。
「……わかったわ」
短く、しかし迷いのない返事。
「それと――」
声を引き締める。
「ルーク団長、オリバー副団長、エリックは待機」
「流石に、伯爵家をそのまま空けるわけにはいかないから」
「りょうかい!」
ルーク団長が即答する。
「ただし」
私は念を押す。
「こちらが動く時には、必ず力を貸してほしい」
「わかりました」
オリバー副団長とエリックも、静かに、しかし確かな意志で頷いた。
「……危険な作戦よ」
でも、と小さく笑う。
「だからこそ、一人も欠けずに帰る」
その言葉に、誰も冗談めかすことなく、真剣に頷いた。
――もう、後戻りはできない。



