――そこで、回想はふっと途切れた。
「失礼します」
ノックと同時に扉が開き、ユウリが静かに入ってくる。手には、見覚えのある小さな箱。
「わあ……!」
思わず声が弾んだ。
「それ、あそこのカフェのマカロンじゃない!」
懐かしい香りがふわりと広がり、胸の奥がきゅっと締めつけられる。
「はい。お嬢様が、休憩にと」
ユウリは柔らかく微笑み、箱をテーブルにそっと置いた。
……あの頃と、変わらない。
ふと視線を上げると、ティアナちゃんがこちらを見ていた。
「懐かしいよね。久々に食べたくなっちゃって」
昔と同じ、穏やかな笑み。
「ほんと……あの時、ティアナちゃんに会えてよかった」
しみじみと言うと、彼女はくすっと笑った。
「でも最初、すごく渋ってたよねー」
「そりゃあ、そうよ。あんな小さな子が急に“ドレス作って”なんて言うんだもの」
思い出して、私も笑う。
けれどティアナちゃんは、ふっと表情をやわらげた。
「でもね。変わらないわ」
真っ直ぐに私を見つめる。
「貴女が、一番……私のドレスを輝かせてくれる人」
胸の奥がじんわりと熱くなる。
過去と現在が、静かにひとつにつながった気がした。
私はマカロンをひとつつまみ、サクッとした食感を楽しむ。
指先についたカスをぺろりと舐めた瞬間、ティアナちゃんと視線がぶつかった。
その瞳が、ほんの少しだけ揺れた気がした。
「失礼します」
ノックと同時に扉が開き、ユウリが静かに入ってくる。手には、見覚えのある小さな箱。
「わあ……!」
思わず声が弾んだ。
「それ、あそこのカフェのマカロンじゃない!」
懐かしい香りがふわりと広がり、胸の奥がきゅっと締めつけられる。
「はい。お嬢様が、休憩にと」
ユウリは柔らかく微笑み、箱をテーブルにそっと置いた。
……あの頃と、変わらない。
ふと視線を上げると、ティアナちゃんがこちらを見ていた。
「懐かしいよね。久々に食べたくなっちゃって」
昔と同じ、穏やかな笑み。
「ほんと……あの時、ティアナちゃんに会えてよかった」
しみじみと言うと、彼女はくすっと笑った。
「でも最初、すごく渋ってたよねー」
「そりゃあ、そうよ。あんな小さな子が急に“ドレス作って”なんて言うんだもの」
思い出して、私も笑う。
けれどティアナちゃんは、ふっと表情をやわらげた。
「でもね。変わらないわ」
真っ直ぐに私を見つめる。
「貴女が、一番……私のドレスを輝かせてくれる人」
胸の奥がじんわりと熱くなる。
過去と現在が、静かにひとつにつながった気がした。
私はマカロンをひとつつまみ、サクッとした食感を楽しむ。
指先についたカスをぺろりと舐めた瞬間、ティアナちゃんと視線がぶつかった。
その瞳が、ほんの少しだけ揺れた気がした。



