「……やらせてください」
その言葉が口をついて出た瞬間、自分でも驚くほど胸の奥が熱くなった。ティアナ様はぱっと花が咲くように笑い、世界が一瞬明るくなったように見えた。
「やった!」
その無邪気な笑顔に、心が少しだけ揺れる。
「ちなみにね。ちょうど今月末にパーティーがあって、そこで着たいんだ!」
「……え?」
胸の奥で嫌な予感が跳ねた。
「いそぎだけど、いけるかな?」
「それ、先に言いなさいよ!」
思わず本音がこぼれる。けれど、文句を言いながらも、胸の奥では別の感情が燃え上がっていた。
やるしかない。いや、やってみせる。
それから私は、任務の合間を縫って、ひたすらドレス作りに没頭した。
デザインを引き直し、仮縫いをして、ほどいて、また縫う。
何度も、何度も試作を重ねる。
布と向き合う時間は驚くほど満たされていて、針を動かすたびに心が静かに高鳴った。
気づけば夜が更けていることもあったが、それすら苦ではなかった。
ティアナ様は、時折ふらりとお店を覗きに来た。
紅茶や甘い焼き菓子を差し入れてくれ、
「無理しすぎないでね」
と優しく声をかける。
そのたびに、嬉しそうに作業を眺めていく。
押しが強いのに、どこか優しくて、こちらの気持ちを急かさない。不思議な子だと思った。
でも、このドレスだけは絶対に妥協しない。
伯爵家の令嬢だからでも、初めての依頼だからでもない。
あのとき、彼女が見せた笑顔に応えたいと、心のどこかで思ってしまったからだ。
その思いが、針を進める手を支えていた。
その言葉が口をついて出た瞬間、自分でも驚くほど胸の奥が熱くなった。ティアナ様はぱっと花が咲くように笑い、世界が一瞬明るくなったように見えた。
「やった!」
その無邪気な笑顔に、心が少しだけ揺れる。
「ちなみにね。ちょうど今月末にパーティーがあって、そこで着たいんだ!」
「……え?」
胸の奥で嫌な予感が跳ねた。
「いそぎだけど、いけるかな?」
「それ、先に言いなさいよ!」
思わず本音がこぼれる。けれど、文句を言いながらも、胸の奥では別の感情が燃え上がっていた。
やるしかない。いや、やってみせる。
それから私は、任務の合間を縫って、ひたすらドレス作りに没頭した。
デザインを引き直し、仮縫いをして、ほどいて、また縫う。
何度も、何度も試作を重ねる。
布と向き合う時間は驚くほど満たされていて、針を動かすたびに心が静かに高鳴った。
気づけば夜が更けていることもあったが、それすら苦ではなかった。
ティアナ様は、時折ふらりとお店を覗きに来た。
紅茶や甘い焼き菓子を差し入れてくれ、
「無理しすぎないでね」
と優しく声をかける。
そのたびに、嬉しそうに作業を眺めていく。
押しが強いのに、どこか優しくて、こちらの気持ちを急かさない。不思議な子だと思った。
でも、このドレスだけは絶対に妥協しない。
伯爵家の令嬢だからでも、初めての依頼だからでもない。
あのとき、彼女が見せた笑顔に応えたいと、心のどこかで思ってしまったからだ。
その思いが、針を進める手を支えていた。



