「――蒼き風よ、導け。ラピスラズリ」
詠唱とともに、短剣が蒼い光を帯びる。
刃が風をまとい、蒼い軌跡を描いた。
私は地を蹴った。
踏み込みは鋭く、迷いの欠片もない。
その一歩は、恐怖を断ち切る覚悟そのものだった。
同時に、ディラン――いや、ジョルジュが剣を構える。
若い肉体の反応速度は本物のディランと変わらない。
その事実が胸を刺すように痛む。
カンッ、カンッ!
蒼い刃と銀の剣がぶつかり合い、火花が散る。
衝撃が腕に響くが、歯を食いしばり、押し返した。
「軽い、軽い……!
すごいな、若い身体は」
ジョルジュの声は愉悦に満ちていた。
ディランの身体を使って戦うことすら、楽しんでいる。
その笑みが、怒りにさらに油を注ぐ。
――絶対に、取り戻す。
剣先がディランの頬をかすめ、薄く血が滲む。
赤い線が肌を伝い落ちる。
その瞬間、胸が強く締めつけられた。
――中身は違う。
――でも、この身体はディラン。
分かっているのに、腕が震える。
ほんの一瞬、刃が止まった。
その迷いを、ジョルジュは逃さない。
「どうした?
愛しい男の顔を傷つけるのは、そんなに辛いか」
ディランの声で、冷たく嘲るように笑う。
その笑みが胸をえぐる。
ディラン――
優しい顔で、優しい声で、名前を呼んでくれた。
あの温もりが、今はどこにもない。
――戻ってきてよ。
――なんで飲まれてるのよ。
心の叫びが胸の奥で渦巻く。
だが、返ってくるのは容赦ない剣撃だった。
ガンッ!
ガンッ!
重い衝撃が腕に響く。
ジョルジュの剣は、迷いのない、殺意だけを帯びた一撃。
「ほら、どうした。
そんな迷いで私に勝てると思うのか」
私は歯を食いしばる。
涙がにじむほど悔しくて、苦しくて――それでも剣を握り直した。
迷っている場合じゃない。
このままじゃ、ディランが完全に奪われる。
詠唱とともに、短剣が蒼い光を帯びる。
刃が風をまとい、蒼い軌跡を描いた。
私は地を蹴った。
踏み込みは鋭く、迷いの欠片もない。
その一歩は、恐怖を断ち切る覚悟そのものだった。
同時に、ディラン――いや、ジョルジュが剣を構える。
若い肉体の反応速度は本物のディランと変わらない。
その事実が胸を刺すように痛む。
カンッ、カンッ!
蒼い刃と銀の剣がぶつかり合い、火花が散る。
衝撃が腕に響くが、歯を食いしばり、押し返した。
「軽い、軽い……!
すごいな、若い身体は」
ジョルジュの声は愉悦に満ちていた。
ディランの身体を使って戦うことすら、楽しんでいる。
その笑みが、怒りにさらに油を注ぐ。
――絶対に、取り戻す。
剣先がディランの頬をかすめ、薄く血が滲む。
赤い線が肌を伝い落ちる。
その瞬間、胸が強く締めつけられた。
――中身は違う。
――でも、この身体はディラン。
分かっているのに、腕が震える。
ほんの一瞬、刃が止まった。
その迷いを、ジョルジュは逃さない。
「どうした?
愛しい男の顔を傷つけるのは、そんなに辛いか」
ディランの声で、冷たく嘲るように笑う。
その笑みが胸をえぐる。
ディラン――
優しい顔で、優しい声で、名前を呼んでくれた。
あの温もりが、今はどこにもない。
――戻ってきてよ。
――なんで飲まれてるのよ。
心の叫びが胸の奥で渦巻く。
だが、返ってくるのは容赦ない剣撃だった。
ガンッ!
ガンッ!
重い衝撃が腕に響く。
ジョルジュの剣は、迷いのない、殺意だけを帯びた一撃。
「ほら、どうした。
そんな迷いで私に勝てると思うのか」
私は歯を食いしばる。
涙がにじむほど悔しくて、苦しくて――それでも剣を握り直した。
迷っている場合じゃない。
このままじゃ、ディランが完全に奪われる。



