「……来るか」
魔宝獣の咆哮が、空気そのものを震わせた。
廊下の温度が一瞬で下がる。
俺は静かに一歩、前へ出る。
剣を握る手に、迷いはない。
退けば誰かが死ぬ。
だから、退かない。
「情熱よ。
血と覚悟を糧に、我が誓いとなれ――ガーネット」
刹那。
鍔に嵌め込まれたガーネットが、
深紅の光を噴き上げた。
それは炎ではない。
熱でもない。
血の脈動そのもののような、重く、揺るがぬ光。
紅光が刃を包み、
剣身に結晶の紋様が走るたび、空気が震えた。
「――行くぞ」
踏み込んだ瞬間、床石が砕ける。
魔宝獣が咆哮し、爪を振り下ろす。
風圧だけで皮膚が裂けそうな一撃。
だが、退かない。
剣を正面から叩きつける。
――ガンッ!!
衝撃が腕を痺れさせるほど重い。
だが、紅い光が爆ぜ、魔宝獣の巨体を押し返した。
「退くのは、私じゃない」
次の瞬間、
振り抜いた剣から紅い斬撃が奔る。
それは、
守ると決めた数だけ重くなる一太刀。
魔宝獣の咆哮が、悲鳴へと変わった。
背後で、騎士たちが息を呑む。
「……これが、王国騎士団の前線だ」
剣を下げない。
紅く燃えるガーネットが、まだ脈打っている。
まるで、
まだ終わっていないと告げるように。
魔宝獣の咆哮が、空気そのものを震わせた。
廊下の温度が一瞬で下がる。
俺は静かに一歩、前へ出る。
剣を握る手に、迷いはない。
退けば誰かが死ぬ。
だから、退かない。
「情熱よ。
血と覚悟を糧に、我が誓いとなれ――ガーネット」
刹那。
鍔に嵌め込まれたガーネットが、
深紅の光を噴き上げた。
それは炎ではない。
熱でもない。
血の脈動そのもののような、重く、揺るがぬ光。
紅光が刃を包み、
剣身に結晶の紋様が走るたび、空気が震えた。
「――行くぞ」
踏み込んだ瞬間、床石が砕ける。
魔宝獣が咆哮し、爪を振り下ろす。
風圧だけで皮膚が裂けそうな一撃。
だが、退かない。
剣を正面から叩きつける。
――ガンッ!!
衝撃が腕を痺れさせるほど重い。
だが、紅い光が爆ぜ、魔宝獣の巨体を押し返した。
「退くのは、私じゃない」
次の瞬間、
振り抜いた剣から紅い斬撃が奔る。
それは、
守ると決めた数だけ重くなる一太刀。
魔宝獣の咆哮が、悲鳴へと変わった。
背後で、騎士たちが息を呑む。
「……これが、王国騎士団の前線だ」
剣を下げない。
紅く燃えるガーネットが、まだ脈打っている。
まるで、
まだ終わっていないと告げるように。



