蛍の季節に、キミはまた会いに来る


修学旅行当日。

来てほしくない日は、本当に早く来てしまう。

1日はいつでも同じ24時間だと決まっているのに、どうして長く感じる時と、倍速で過ぎているように感じる時があるんだろう。

行きの新幹線の座席は、瀬戸くんが真衣さんと座りたいと言うので、私は自然と黒崎くんの隣に座ることになってしまった。

隣との距離が近すぎて少し動くだけで黒崎くんの肩に当たってしまう。

その度に心臓がうるさいくらい高鳴って頭痛がする。

真衣さんたちは私たちの前の座席に座っているのだけど、なんだか真衣さんの様子がおかしい気がする。

黒崎くんと座れなかったから?

ううん。

そういうのじゃなくて、なんだか、いつもと違う気が……。

京都に到着すると、先生の簡単な注意を聞いた。

その後は、バスでの移動以外、殆どが自由行動だ。

午前中に金閣寺、それから移動をして午後から清水寺に行く予定だ。

金閣寺では、写真を撮る人の列がずらりと続いていた。

列がチビチビと進むたびに、私は前に並ぶ黒崎くんとの距離感を失い、彼の背中にぶつかりそうになる。

「思ったより、人多いな」

「う、うん……」

「これ、計画通り進められないんじゃね?」

なかなか進まない列の先を覗き込んで、黒崎くんがため息をつく。