「ほら!つ、次いきますよ!」
恥ずかしさを誤魔化すように声を上げる。
「はいはい。
甘い罠っていうと…お菓子かな?」
「キッチンですかね?」
「行ってみよう」
「はい」
そう返事をして歩き出したところで、私はディランをみる。
「本当に、心当たりないのですか?」
「うん。
ここに来ていたのは、随分昔だからな。
俺も、久しぶりに来た」
そう言って、ディランは軽く肩をすくめる。
二人で『隠されし甘い罠』についてキッチンの戸棚を探したり、考えてみるが、答えらしい答えは、ちっとも浮かばなかった。
「……少し、休憩にしょうか」
「そうですね」
テラス席へ腰を下ろすと、
ディランが慣れた手つきで紅茶の準備を始める。
湯を注ぎ、香りがふわりと立ちのぼる。
そのとき――
「あった……」
ディランが、ぽつりと呟いた。
ティーカップを取ろうとした、その奥。
影になる場所に、小さな木箱が置かれている。
「……本当ですか?」
思わず身を乗り出す。
中を開けると、一枚の紙が入っていた。
『静かなる本の虫へ』
「……書斎、か」
思わずそうディランが呟く。
「では、紅茶を飲み終わったら行ってみましょうか」
「そうだな」
ディランは、特に疑問も抱かない様子で頷いた。
けれどその仕草は、どこか懐かしさを含んでいるようにも見えた。
恥ずかしさを誤魔化すように声を上げる。
「はいはい。
甘い罠っていうと…お菓子かな?」
「キッチンですかね?」
「行ってみよう」
「はい」
そう返事をして歩き出したところで、私はディランをみる。
「本当に、心当たりないのですか?」
「うん。
ここに来ていたのは、随分昔だからな。
俺も、久しぶりに来た」
そう言って、ディランは軽く肩をすくめる。
二人で『隠されし甘い罠』についてキッチンの戸棚を探したり、考えてみるが、答えらしい答えは、ちっとも浮かばなかった。
「……少し、休憩にしょうか」
「そうですね」
テラス席へ腰を下ろすと、
ディランが慣れた手つきで紅茶の準備を始める。
湯を注ぎ、香りがふわりと立ちのぼる。
そのとき――
「あった……」
ディランが、ぽつりと呟いた。
ティーカップを取ろうとした、その奥。
影になる場所に、小さな木箱が置かれている。
「……本当ですか?」
思わず身を乗り出す。
中を開けると、一枚の紙が入っていた。
『静かなる本の虫へ』
「……書斎、か」
思わずそうディランが呟く。
「では、紅茶を飲み終わったら行ってみましょうか」
「そうだな」
ディランは、特に疑問も抱かない様子で頷いた。
けれどその仕草は、どこか懐かしさを含んでいるようにも見えた。



