馬車に揺られて約1時間半。
広大な敷地に建つ別荘が見えてきた。
「……相変わらず、広い別荘ですね」
「気に入ってくれたなら嬉しい。さあ、中へ」
案内されたのは、手入れの行き届いたガーデン。
朝露に濡れた花々がきらきら光っている。
「まずは……ここで食事にしようか」
テーブルにはすでに食事が並べられていた。
使用人たちが一礼して下がると、庭は一気に静けさを取り戻す。
二人きり。
「……いただこう」
「はい。いただきます」
鳥のさえずり、風に揺れる葉の音。
それだけが響く、穏やかな時間。
(こんなデートも、悪くない)
自然と頬が緩む。
食事を進めながら、ディランがふと尋ねる。
「そういえば、ティアナ。嫌いな食べ物とかはある? 逆に、好きなものは?」
「そうですね……苦手なのは、パクチーですかね。正直、あれはよくわからないです」
「……少し、わかるな。不思議な味だ」
「でも、甘いものは好きです! それに、基本レオの作るものは何でもおいしくて。いつも、つい食べすぎてしまいます」
「確かに。彼の作る料理は、妙に人を油断させる」
ディランは少し考えるように顎に手を当てた。
「……覚えておこう」
「何をですか?」
「君がパクチーを嫌いで、甘いものが好きだということ」
さらりと、当たり前のように言う。
「そんなの、覚えなくても……」
「大事なことだ」
即答だった。
その真っ直ぐさに、胸の奥がじんわり熱くなる。
広大な敷地に建つ別荘が見えてきた。
「……相変わらず、広い別荘ですね」
「気に入ってくれたなら嬉しい。さあ、中へ」
案内されたのは、手入れの行き届いたガーデン。
朝露に濡れた花々がきらきら光っている。
「まずは……ここで食事にしようか」
テーブルにはすでに食事が並べられていた。
使用人たちが一礼して下がると、庭は一気に静けさを取り戻す。
二人きり。
「……いただこう」
「はい。いただきます」
鳥のさえずり、風に揺れる葉の音。
それだけが響く、穏やかな時間。
(こんなデートも、悪くない)
自然と頬が緩む。
食事を進めながら、ディランがふと尋ねる。
「そういえば、ティアナ。嫌いな食べ物とかはある? 逆に、好きなものは?」
「そうですね……苦手なのは、パクチーですかね。正直、あれはよくわからないです」
「……少し、わかるな。不思議な味だ」
「でも、甘いものは好きです! それに、基本レオの作るものは何でもおいしくて。いつも、つい食べすぎてしまいます」
「確かに。彼の作る料理は、妙に人を油断させる」
ディランは少し考えるように顎に手を当てた。
「……覚えておこう」
「何をですか?」
「君がパクチーを嫌いで、甘いものが好きだということ」
さらりと、当たり前のように言う。
「そんなの、覚えなくても……」
「大事なことだ」
即答だった。
その真っ直ぐさに、胸の奥がじんわり熱くなる。



