目を丸くしたディランに、
――しまった、と思う。
はっとして手を離そうとした、その瞬間。
ぐっと、強く引き寄せられた。
「ティアナ。
お誕生日、おめでとう」
低く、静かな声。
「君がこの世に存在してくれることを、
心から感謝している」
「……大袈裟な」
そう返したつもりだったけれど、
声は少し震えていた。
ディランの腕に包まれ、
熱を帯びた胸板に頬が触れる。
――近い。
けれど、嫌じゃない。
ふと顔を上げると、視線が絡んだ。
その瞳が、熱を帯びるのがわかる。
逃げ場を失ったように、息が詰まる。
伸ばされた手が、そっと頬に触れた。
「……ダメだな」
自嘲するように、ディランが呟く。
「君に会うと、こうも自制が効かなくなる。
待つと言ったのに……」
「……本当ですね」
そう言って、私は小さく笑った。
止めようとも、離れようともせずに。
(ああ、私は――)
この腕の中にいることを、
もう、拒めなくなっている。
――しまった、と思う。
はっとして手を離そうとした、その瞬間。
ぐっと、強く引き寄せられた。
「ティアナ。
お誕生日、おめでとう」
低く、静かな声。
「君がこの世に存在してくれることを、
心から感謝している」
「……大袈裟な」
そう返したつもりだったけれど、
声は少し震えていた。
ディランの腕に包まれ、
熱を帯びた胸板に頬が触れる。
――近い。
けれど、嫌じゃない。
ふと顔を上げると、視線が絡んだ。
その瞳が、熱を帯びるのがわかる。
逃げ場を失ったように、息が詰まる。
伸ばされた手が、そっと頬に触れた。
「……ダメだな」
自嘲するように、ディランが呟く。
「君に会うと、こうも自制が効かなくなる。
待つと言ったのに……」
「……本当ですね」
そう言って、私は小さく笑った。
止めようとも、離れようともせずに。
(ああ、私は――)
この腕の中にいることを、
もう、拒めなくなっている。



