「なんだか……夜空に降り立った女神様みたい」
真剣な顔で言われて、思わず笑ってしまう。
「それ、ユリアと似たようなこと言ってる」
「あの人の、お嬢様のスケッチ。すごかったよ
今度、お嬢様の似顔絵をくれるって言ってた」
「……そ、そんな約束してたの?」
「うん」
即答されて、言葉に詰まる。
「それ……いる?」
「うん、いる」
迷いのない返事。
「でも――」
少し照れたように、視線を逸らしてから。
「やっぱり、実物のほうがずっといい」
そう言って、テオはそっと私の手を取った。
「……こうやって、触れられる」
指先から伝わる体温に、
触れられた手がじわりと熱を帯びる。
(近い……)
それ以上、何も言えなくなる前に。
「……そろそろ行かないと。
また、あとで」
名残惜しそうに手を離し、
テオは静かにその場を去っていった。
残された手のひらには、
まだ、彼の温度だけが残っていた。
相変わらず自由だな。
真剣な顔で言われて、思わず笑ってしまう。
「それ、ユリアと似たようなこと言ってる」
「あの人の、お嬢様のスケッチ。すごかったよ
今度、お嬢様の似顔絵をくれるって言ってた」
「……そ、そんな約束してたの?」
「うん」
即答されて、言葉に詰まる。
「それ……いる?」
「うん、いる」
迷いのない返事。
「でも――」
少し照れたように、視線を逸らしてから。
「やっぱり、実物のほうがずっといい」
そう言って、テオはそっと私の手を取った。
「……こうやって、触れられる」
指先から伝わる体温に、
触れられた手がじわりと熱を帯びる。
(近い……)
それ以上、何も言えなくなる前に。
「……そろそろ行かないと。
また、あとで」
名残惜しそうに手を離し、
テオは静かにその場を去っていった。
残された手のひらには、
まだ、彼の温度だけが残っていた。
相変わらず自由だな。



