「とりあえず、騎士団に行ってくる」
勢いよく立ち上がると、ユウリが静かに頭を下げた。
「かしこまりました」
その声を背に受けながら、自室へ戻る。
アリスも、当然のように後ろをついてくる。
「……お嬢様。大変なことになりましたね」
着替えの準備をしながら、アリスがぽつりと呟いた。
その声音は同情半分、面白がり半分。
「ほんとにね」
「完全に、あの王子……お嬢様の外堀から固めにきてますよ」
「そうなのかなぁ……。
それにしたって、王妃教育なんて……」
思わず天井を仰ぐ。
重力が倍になったみたいに、肩がずしりと重い。
「あーー……いやだぁ……」
「まあ、どんまいです」
アリスはどこか楽しそうに肩をすくめた。
慰める気があるのかないのか、相変わらず読めない。
「とんでもない王子に執着されてしまいましたね。
お嬢様に魅力があるのは、分かりますけど」
「…それはありがとう」
「だからといって、独り占めさせませんけどね」
ぼそっと、妙に低い声が聞こえた。
背筋がひやりとする。
身支度を終え、扉へ向かう。
「じゃあ行ってくる」
「はい。いってらっしゃいませ」
アリスが綺麗にお辞儀をする。
その優雅さとは裏腹に、私の足取りは重い。
廊下に出た瞬間、ため息がひとつ漏れた。
勢いよく立ち上がると、ユウリが静かに頭を下げた。
「かしこまりました」
その声を背に受けながら、自室へ戻る。
アリスも、当然のように後ろをついてくる。
「……お嬢様。大変なことになりましたね」
着替えの準備をしながら、アリスがぽつりと呟いた。
その声音は同情半分、面白がり半分。
「ほんとにね」
「完全に、あの王子……お嬢様の外堀から固めにきてますよ」
「そうなのかなぁ……。
それにしたって、王妃教育なんて……」
思わず天井を仰ぐ。
重力が倍になったみたいに、肩がずしりと重い。
「あーー……いやだぁ……」
「まあ、どんまいです」
アリスはどこか楽しそうに肩をすくめた。
慰める気があるのかないのか、相変わらず読めない。
「とんでもない王子に執着されてしまいましたね。
お嬢様に魅力があるのは、分かりますけど」
「…それはありがとう」
「だからといって、独り占めさせませんけどね」
ぼそっと、妙に低い声が聞こえた。
背筋がひやりとする。
身支度を終え、扉へ向かう。
「じゃあ行ってくる」
「はい。いってらっしゃいませ」
アリスが綺麗にお辞儀をする。
その優雅さとは裏腹に、私の足取りは重い。
廊下に出た瞬間、ため息がひとつ漏れた。



