兄は私の顔をじっと見つめ、何かを言いかけて、わざとらしく「ごほん」と咳をした。
「まあ、でも今日は誕生日なんだ。そんなこと気にせず楽しめよ」
少しだけ視線をそらしながら言うその声音は、いつもより柔らかい。
「優しいですね」
そう返すと、兄は一瞬だけ固まり、すぐに眉をひそめた。
「うるさい」
ぶっきらぼうに言い捨てながら、後頭部をがしがしとかき、照れ隠しのようにドアへ向かう。
「……じゃあ、支度しろよ。遅れるな」
そう言って、兄はそっぽを向いたまま部屋を出ていった。
閉まった扉を見つめながら、胸の奥がじんわり温かくなる。
誕生日の朝は、思っていたよりずっと優しい。
18歳の誕生日きっと特別な日になる。そんな気もする。
「まあ、でも今日は誕生日なんだ。そんなこと気にせず楽しめよ」
少しだけ視線をそらしながら言うその声音は、いつもより柔らかい。
「優しいですね」
そう返すと、兄は一瞬だけ固まり、すぐに眉をひそめた。
「うるさい」
ぶっきらぼうに言い捨てながら、後頭部をがしがしとかき、照れ隠しのようにドアへ向かう。
「……じゃあ、支度しろよ。遅れるな」
そう言って、兄はそっぽを向いたまま部屋を出ていった。
閉まった扉を見つめながら、胸の奥がじんわり温かくなる。
誕生日の朝は、思っていたよりずっと優しい。
18歳の誕生日きっと特別な日になる。そんな気もする。



