テオは剣を軽く構えた。
「紅く、鋭く――
我が想いに応えよ、スピネル」
低く囁くと、
魔宝石が紅く光り始める。
テオはその光を剣に宿し、
石壁に向かって――
カツン、と軽く剣先を当てた。
その瞬間。
石壁の表面に、
細い紅い線が走り始める。
まるで誰かが“今”描いているかのように、
線がゆっくりと広がり、形を成していく。
私は思わず息を呑む。
「……これ、なに?」
「古代の“祈りの壁画”なんだって。
本当は魔力を流さないと見えないんだ」
紅い線はやがて、
男女が寄り添い、空を見上げる姿を描き出した。
その周囲には、
星のような光の粒が舞っている。
まるで――
“大切な人と未来を願う”絵画。
テオが横で、少し照れたように笑う。
「お嬢さまと見るなら……
こういうのがいいかなって思って」
紅い光が私の髪飾りのルビーに反射し、
淡い光が頬を照らす。
テオの瞳が、その光を映して揺れた。
「……綺麗」
「でしょ?
でも……」
テオは少しだけ声を落とす。
「お嬢様が見てる顔の方が、もっと綺麗」
胸の奥が、静かに熱くなる。
遺跡の中に、
紅い光の粒がふわりと舞い続ける。
「紅く、鋭く――
我が想いに応えよ、スピネル」
低く囁くと、
魔宝石が紅く光り始める。
テオはその光を剣に宿し、
石壁に向かって――
カツン、と軽く剣先を当てた。
その瞬間。
石壁の表面に、
細い紅い線が走り始める。
まるで誰かが“今”描いているかのように、
線がゆっくりと広がり、形を成していく。
私は思わず息を呑む。
「……これ、なに?」
「古代の“祈りの壁画”なんだって。
本当は魔力を流さないと見えないんだ」
紅い線はやがて、
男女が寄り添い、空を見上げる姿を描き出した。
その周囲には、
星のような光の粒が舞っている。
まるで――
“大切な人と未来を願う”絵画。
テオが横で、少し照れたように笑う。
「お嬢さまと見るなら……
こういうのがいいかなって思って」
紅い光が私の髪飾りのルビーに反射し、
淡い光が頬を照らす。
テオの瞳が、その光を映して揺れた。
「……綺麗」
「でしょ?
でも……」
テオは少しだけ声を落とす。
「お嬢様が見てる顔の方が、もっと綺麗」
胸の奥が、静かに熱くなる。
遺跡の中に、
紅い光の粒がふわりと舞い続ける。



