――その瞬間。
ピカッ、と青い光が弾け、微かに振動した。
前にディランから渡された、
コンパクト型の通信型魔宝具。
『やあ』
落ち着いた、聞き慣れた声。
『……少し、距離が近いよ』
空気が、ぴしりと張る。
「出た。お邪魔虫」
テオが即座に言い放つ。
『誰がだ』
声は穏やかなのに、
妙に圧がある。
私は思わず通信機を見る。
「ディラン……?」
『安心していい。
覗くつもりはなかった』
一拍、間を置いてから。
『ただ――護衛対象の安全確認だ』
「今、すっごく元気だけど?」
『それは何より』
淡々とした声。
けれど、どこか納得していないのが分かる。
テオが、ふっと笑った。
「残念でしたー。今日はデートです」
横から顔を出すテオ。
『承知している』
また、短い沈黙。
『……だが、日が傾く前には戻るように』
「はーい」
返事をしながらも、
私はテオの方を見てしまう。
彼は不満そうに口を尖らせながら、
それでも、そっと手を引っ込めた。
通信機の光が消える。
静けさが戻った。
「……タイミング、絶妙すぎない?」
「そうかも」
二人で顔を見合わせて、
小さく笑う。
けれど、
指先にはまだ、さっきの温もりが残っていた。
花の香りが風に乗って流れ、
遠くで鳥の声が聞こえる。
ピカッ、と青い光が弾け、微かに振動した。
前にディランから渡された、
コンパクト型の通信型魔宝具。
『やあ』
落ち着いた、聞き慣れた声。
『……少し、距離が近いよ』
空気が、ぴしりと張る。
「出た。お邪魔虫」
テオが即座に言い放つ。
『誰がだ』
声は穏やかなのに、
妙に圧がある。
私は思わず通信機を見る。
「ディラン……?」
『安心していい。
覗くつもりはなかった』
一拍、間を置いてから。
『ただ――護衛対象の安全確認だ』
「今、すっごく元気だけど?」
『それは何より』
淡々とした声。
けれど、どこか納得していないのが分かる。
テオが、ふっと笑った。
「残念でしたー。今日はデートです」
横から顔を出すテオ。
『承知している』
また、短い沈黙。
『……だが、日が傾く前には戻るように』
「はーい」
返事をしながらも、
私はテオの方を見てしまう。
彼は不満そうに口を尖らせながら、
それでも、そっと手を引っ込めた。
通信機の光が消える。
静けさが戻った。
「……タイミング、絶妙すぎない?」
「そうかも」
二人で顔を見合わせて、
小さく笑う。
けれど、
指先にはまだ、さっきの温もりが残っていた。
花の香りが風に乗って流れ、
遠くで鳥の声が聞こえる。



