「お嬢様の長年の野望、
俺たちがつかみ取りますから」
「さすが」
思わず笑みがこぼれる。
私の野望――第2騎士団と第3騎士団の統合は、ずっと胸に抱いてきた夢だった。
平民だから、貴族だから。
同じ騎士団員なのに待遇の差がはっきりしている現状を、どうにかしたかった。
「……結局、最後は人任せだけどね」
自嘲気味に言うと、セナは即座に首を振った。
「まさか、そんなことないですよ」
その声音は、いつもより少しだけ強い。
「ここまでお嬢様が積み上げてきたからこそ、
こうして“場”が整ったんです」
胸の奥が、静かに揺れた。
「そうですよ!」
ロベルトも勢いよく続く。
「お嬢様が第2騎士団の手助けをしてきたおかげで、ここまで来られたんですよ」
(……やめてよ)
胸の奥がきゅっと縮む。
嬉しいのに、どこかくすぐったくて、素直に受け取れない。
「お嬢様だけの夢じゃありません。
俺たちの夢です!」
他の騎士団員たちのその言葉に、思わず視線を逸らした。
(夢、か……)
この場を作るために、私は第ニ騎士団への“借り”を一つずつ返してきた。
書類の山。
無茶な調整。
誰もやりたがらない後始末。
(主に――マルク……兄の尻拭い、だけど)
心の中でそう付け足して、苦笑する。
「そんな大したことじゃ…」
そう言いかけて、言葉が喉で止まった。
(否定したら、この人たちの想いまで否定することになる)
小さく息を吸う。
「……そう言ってもらえるなら、
やってきた意味は、あったのかもね」
それは、夢と呼ぶには不器用で、
でも確かに――私一人のものじゃなかった。
俺たちがつかみ取りますから」
「さすが」
思わず笑みがこぼれる。
私の野望――第2騎士団と第3騎士団の統合は、ずっと胸に抱いてきた夢だった。
平民だから、貴族だから。
同じ騎士団員なのに待遇の差がはっきりしている現状を、どうにかしたかった。
「……結局、最後は人任せだけどね」
自嘲気味に言うと、セナは即座に首を振った。
「まさか、そんなことないですよ」
その声音は、いつもより少しだけ強い。
「ここまでお嬢様が積み上げてきたからこそ、
こうして“場”が整ったんです」
胸の奥が、静かに揺れた。
「そうですよ!」
ロベルトも勢いよく続く。
「お嬢様が第2騎士団の手助けをしてきたおかげで、ここまで来られたんですよ」
(……やめてよ)
胸の奥がきゅっと縮む。
嬉しいのに、どこかくすぐったくて、素直に受け取れない。
「お嬢様だけの夢じゃありません。
俺たちの夢です!」
他の騎士団員たちのその言葉に、思わず視線を逸らした。
(夢、か……)
この場を作るために、私は第ニ騎士団への“借り”を一つずつ返してきた。
書類の山。
無茶な調整。
誰もやりたがらない後始末。
(主に――マルク……兄の尻拭い、だけど)
心の中でそう付け足して、苦笑する。
「そんな大したことじゃ…」
そう言いかけて、言葉が喉で止まった。
(否定したら、この人たちの想いまで否定することになる)
小さく息を吸う。
「……そう言ってもらえるなら、
やってきた意味は、あったのかもね」
それは、夢と呼ぶには不器用で、
でも確かに――私一人のものじゃなかった。



