レオが去ったあとのガーデンは、ふっと静けさを取り戻した。
「ティアナ」
名前を呼ぶ声は、まるで耳元に触れるように柔らかい。
顔を上げれば陽光を受けて輝く金髪と、深いエメラルドの瞳。
整った顔立ちに、自然と視線が吸い寄せられてしまう。
「俺は……君と、もう少し仲良くなりたい」
胸の奥がきゅっと鳴った。
想いは通じ合った――それでも、私はあまりにも経験がなくて、
この先をどう進めればいいのか分からない。
そっと近づいたディランの手が、私の髪に触れる。
驚くほど優しくて、あたたかい。
触れられた場所から、じんわり熱が広がっていく。
「ディラン……」
「キスしてもいいかな」
「……だめです」
落ちた静寂は、ほんの一瞬。
けれど、その短い間に心臓が跳ねるほど音を立てた。
「だめ、か」
責めるでもなく、困ったように笑う。
その表情が優しすぎて、胸が締めつけられる。
「どうしていいかわからないです」
「うん」
「こんなこと……初めてで」
「それは、光栄だな」
「……ディランは余裕ですね」
「んー、まあ。大人だからかな」
「子ども扱いするんですか」
私はもうすぐ18歳だ。
そう言うと、ディランは首を横に振った。
「違うよ」
一歩近づいて、柔らかく笑う。
「特別扱いしてる。
ずっと、ね」
その言葉が胸の奥に落ちて、熱がじわりと広がる。
「だから、ゆっくりでいい。
君が――触れたいと思ってくれるよう、努力するよ」
そう言って、額に軽いキスが落ちた。
羽のように軽いのに、心臓が跳ねるほどの衝撃。
「……これくらいは、いいだろう?」
にやりと笑うその顔が、余裕たっぷりで。
(……なんか、腹立つ)
私は一歩だけ下がって、ディランを睨む。
「……余裕ぶってますけど」
「ん?」
「そんなふうにしてたら、そのうち後悔しますよ」
「へぇ?」
「私だって、その……
いつまでも大人しくしてるとは限りませんから」
一瞬、ディランがきょとんと目を瞬かせ――
次の瞬間、口元がゆっくり吊り上がった。
「それは……怖いな」
「今、笑いましたよね」
「うん。
楽しみになった」
そう言って、今度は私の手を取る。
指先に落ちる、軽い口づけ。
「じゃあ、その時まで。
ちゃんと、待つよ」
(……この人、やっぱりずるい)
胸の奥がじんわり熱くなって、
どうしても、負けた気しかしなかった。
「ティアナ」
名前を呼ぶ声は、まるで耳元に触れるように柔らかい。
顔を上げれば陽光を受けて輝く金髪と、深いエメラルドの瞳。
整った顔立ちに、自然と視線が吸い寄せられてしまう。
「俺は……君と、もう少し仲良くなりたい」
胸の奥がきゅっと鳴った。
想いは通じ合った――それでも、私はあまりにも経験がなくて、
この先をどう進めればいいのか分からない。
そっと近づいたディランの手が、私の髪に触れる。
驚くほど優しくて、あたたかい。
触れられた場所から、じんわり熱が広がっていく。
「ディラン……」
「キスしてもいいかな」
「……だめです」
落ちた静寂は、ほんの一瞬。
けれど、その短い間に心臓が跳ねるほど音を立てた。
「だめ、か」
責めるでもなく、困ったように笑う。
その表情が優しすぎて、胸が締めつけられる。
「どうしていいかわからないです」
「うん」
「こんなこと……初めてで」
「それは、光栄だな」
「……ディランは余裕ですね」
「んー、まあ。大人だからかな」
「子ども扱いするんですか」
私はもうすぐ18歳だ。
そう言うと、ディランは首を横に振った。
「違うよ」
一歩近づいて、柔らかく笑う。
「特別扱いしてる。
ずっと、ね」
その言葉が胸の奥に落ちて、熱がじわりと広がる。
「だから、ゆっくりでいい。
君が――触れたいと思ってくれるよう、努力するよ」
そう言って、額に軽いキスが落ちた。
羽のように軽いのに、心臓が跳ねるほどの衝撃。
「……これくらいは、いいだろう?」
にやりと笑うその顔が、余裕たっぷりで。
(……なんか、腹立つ)
私は一歩だけ下がって、ディランを睨む。
「……余裕ぶってますけど」
「ん?」
「そんなふうにしてたら、そのうち後悔しますよ」
「へぇ?」
「私だって、その……
いつまでも大人しくしてるとは限りませんから」
一瞬、ディランがきょとんと目を瞬かせ――
次の瞬間、口元がゆっくり吊り上がった。
「それは……怖いな」
「今、笑いましたよね」
「うん。
楽しみになった」
そう言って、今度は私の手を取る。
指先に落ちる、軽い口づけ。
「じゃあ、その時まで。
ちゃんと、待つよ」
(……この人、やっぱりずるい)
胸の奥がじんわり熱くなって、
どうしても、負けた気しかしなかった。



