まさか――
刺客まで送り込まれるとは。
……はあ。
だが、これでようやく確信した。
もう後戻りできないところまで踏み込んでいる。
それよりも――ローゼだ。
逃げる気はない。
話すべきことを、正面から話しに行く。
「ローゼ嬢。
少し、お話ししてもよろしいですか?」
声をかけると、彼女はゆっくりと顔を上げた。
優雅に紅茶を口に運びながら、
「ええ、もちろんですわ。
こちらも、お茶会の場所を間違えてお伝えしてしまったようで。申し訳ありません」
――白々しい。
「それで」
彼女は身を寄せ、囁くように問う。
「婚約者候補から、辞退するおつもりは?」
「……ありません」
私は、迷いなく答えた。
「王妃の座そのものには、興味はありません」
ざわ、と周囲の令嬢たちが息を呑む。
私は視線を逸らさず、言葉を重ねる。
「けれど――
ディラン殿下の隣に立つことを、私は諦めません」
胸の奥にあるものを、はっきりと形にする。
「脅されようと、傷つけられようと。
私は、退くつもりはありません」
言い切った瞬間、ローゼの頬がわずかに引きつった。
スーザも唇を噛む様子がみえた。
「……そうでしたか」
その声音は、もう冷たかった。
「では、失礼いたしますわ」
取り巻きの令嬢たちを連れ、彼女は踵を返す。
去っていく背中を見送りながら、私は静かに息を吸った。
――もう、後戻りはできない。
それでも。
私は、ここに立つ。
刺客まで送り込まれるとは。
……はあ。
だが、これでようやく確信した。
もう後戻りできないところまで踏み込んでいる。
それよりも――ローゼだ。
逃げる気はない。
話すべきことを、正面から話しに行く。
「ローゼ嬢。
少し、お話ししてもよろしいですか?」
声をかけると、彼女はゆっくりと顔を上げた。
優雅に紅茶を口に運びながら、
「ええ、もちろんですわ。
こちらも、お茶会の場所を間違えてお伝えしてしまったようで。申し訳ありません」
――白々しい。
「それで」
彼女は身を寄せ、囁くように問う。
「婚約者候補から、辞退するおつもりは?」
「……ありません」
私は、迷いなく答えた。
「王妃の座そのものには、興味はありません」
ざわ、と周囲の令嬢たちが息を呑む。
私は視線を逸らさず、言葉を重ねる。
「けれど――
ディラン殿下の隣に立つことを、私は諦めません」
胸の奥にあるものを、はっきりと形にする。
「脅されようと、傷つけられようと。
私は、退くつもりはありません」
言い切った瞬間、ローゼの頬がわずかに引きつった。
スーザも唇を噛む様子がみえた。
「……そうでしたか」
その声音は、もう冷たかった。
「では、失礼いたしますわ」
取り巻きの令嬢たちを連れ、彼女は踵を返す。
去っていく背中を見送りながら、私は静かに息を吸った。
――もう、後戻りはできない。
それでも。
私は、ここに立つ。



