陛下と二人きりで行われた、あの試験。
あのときのディランの慌てた顔が脳裏に浮かぶ。
……きっと、心配をかけてしまったのだろう。
だけど、今はまだ言うべきじゃない。
ディランにとって、陛下は“家族”だ。
証拠もないまま疑念を口にすれば、余計な不安を背負わせるだけになる。
――だから、黙っている。
それでも。
陛下が何かを企んでいる。
その確信だけは、胸の奥で静かに、しかし確かに膨らんでいた。
ディランの部屋の場所を教わり、私は廊下を進む。
そして、角を曲がる直前――
ふいに足が止まった。
(……え)
視界の先にいたのは、ローゼだった。
なぜ。
どうして、ディランの部屋から……?
一瞬、噂話が脳裏をよぎる。
――本当、だったの?
心臓が、嫌な音を立てる。
ディランの姿は見えない。
けれど、見間違えるはずがない。
紛れもなく、彼の部屋から出てきたのは――ローゼだった。
あのときのディランの慌てた顔が脳裏に浮かぶ。
……きっと、心配をかけてしまったのだろう。
だけど、今はまだ言うべきじゃない。
ディランにとって、陛下は“家族”だ。
証拠もないまま疑念を口にすれば、余計な不安を背負わせるだけになる。
――だから、黙っている。
それでも。
陛下が何かを企んでいる。
その確信だけは、胸の奥で静かに、しかし確かに膨らんでいた。
ディランの部屋の場所を教わり、私は廊下を進む。
そして、角を曲がる直前――
ふいに足が止まった。
(……え)
視界の先にいたのは、ローゼだった。
なぜ。
どうして、ディランの部屋から……?
一瞬、噂話が脳裏をよぎる。
――本当、だったの?
心臓が、嫌な音を立てる。
ディランの姿は見えない。
けれど、見間違えるはずがない。
紛れもなく、彼の部屋から出てきたのは――ローゼだった。



