ひらりと人がいないのを見計らい、廊下を歩いていた人物にそっと声をかけた。
「アリス」
「テオ。……やはり来ていたのですね」
表情を崩さないところは相変わらずだ。
「まあね」
軽く笑ってみせる。
「そっちはどう?」
「怪しい場所はいくつかあります」
「そっか。こっちも似たような感じ」
短く情報を交わす。
言葉は少ないのに、互いに理解できるのはやりやすい。
「……お嬢様が、また危険に突っ込もうとしています」
「だろうねぇ」
「いま、お嬢様を守れるのは私たちだけです」
「わかってるよ。お嬢さまは、傷つけさせない」
アリスが静かに頷く。
「お嬢さまに嫌がらせしている者たちですが」
「うん」
「もし、これ以上ひどくなるようなら……“反省”してもらう必要があるかと」
アリスの声は淡々としているのに、奥に冷たい決意がある。
「……反省ねぇ。どの程度?どこまでやっていい?」
「お嬢さまが困らない範囲で。
せめて……“馬糞まみれ”くらいには」
「……それ、いいね」
2人で小さく頷き合う。
お嬢さまを曇らせるものは、影でそっと処理する。
それが、2人の暗黙の役目だった。
「アリス」
「テオ。……やはり来ていたのですね」
表情を崩さないところは相変わらずだ。
「まあね」
軽く笑ってみせる。
「そっちはどう?」
「怪しい場所はいくつかあります」
「そっか。こっちも似たような感じ」
短く情報を交わす。
言葉は少ないのに、互いに理解できるのはやりやすい。
「……お嬢様が、また危険に突っ込もうとしています」
「だろうねぇ」
「いま、お嬢様を守れるのは私たちだけです」
「わかってるよ。お嬢さまは、傷つけさせない」
アリスが静かに頷く。
「お嬢さまに嫌がらせしている者たちですが」
「うん」
「もし、これ以上ひどくなるようなら……“反省”してもらう必要があるかと」
アリスの声は淡々としているのに、奥に冷たい決意がある。
「……反省ねぇ。どの程度?どこまでやっていい?」
「お嬢さまが困らない範囲で。
せめて……“馬糞まみれ”くらいには」
「……それ、いいね」
2人で小さく頷き合う。
お嬢さまを曇らせるものは、影でそっと処理する。
それが、2人の暗黙の役目だった。



