第4部 夜明けが世界を染めるころ、悪意の見える伯爵令嬢は王子の執着から逃れられない

空いた時間は、王国の中をしれっと探索した。

そして、陛下を見た瞬間――胸の奥がざわついた。直感が告げていた。
あれは危険だ。
お嬢さまにとって、良くない。
お嬢さまも同じものを感じ取っていた。

その事実が、余計に落ち着かなくさせる。
お嬢さまを脅かすものは、近づくだけで気に入らない。

心のどこかで、全部遠ざけたくなる。
そして、お嬢さまは俺に頼んだ。

その一言で、胸の奥の衝動が静かに形を持った。

だったら、俺のやることは決まっている。お嬢さまを守る。
あの人が、最後まで幸せでいられるように。

そのためなら、どんな場所でも、どんな影でも、俺は動く。

お嬢さまが望む未来を邪魔するものは、
どれだけ小さくても見逃さない。
それが、俺の役目だから。