セナだけが状況を飲み込めないまま、話はルーク団長主導でどんどん進んでいく。
「じゃあ、場所は騎士団の模擬戦会場を押さえて。魔宝石の使用も可で」
「その申請は私に任せて」
魔宝石を使う模擬戦は規則が厳しい。
あとでディランに申請書を通さないといけない……面倒だ。
「いいね」
ルーク団長も軽く頷く。
「第2騎士団から出てくるのは――オリバー団長、エリック副団長。
それに、経験と実力のある者をもう一人。
向こうも本気で来るでしょうね。先鋭揃いで」
「だろうね」
「では、こちらはルーク団長と俺と……あとテオですか?」
セナが確認するように言う。
「いや、俺は出ないよ」
「出ないんですか!?」
思わず声を上げるセナに、ルーク団長は肩をすくめて笑った。
「だって、俺はゆっくり見てたいし」
「というか…」
少し間を置いてから、こちらを見る。
「お嬢様も、そのつもりでしょ?」
その一言で、セナの視線が私に向く。
「うん。そのつもり」
もしルーク団長まで出れば、第2騎士団に圧勝してしまう。
それは“勝負”ではなく、“面子を潰す”結果になりかねない。
今回欲しいのは、力の誇示じゃない。
対等に渡り合える――その証明だけで十分だった。
セナはまだ納得しきれない顔をしていたが、
ルーク団長はすでに次の段取りを考えているようだった。
その温度差が、なんだか少し可笑しい。
「じゃあ、場所は騎士団の模擬戦会場を押さえて。魔宝石の使用も可で」
「その申請は私に任せて」
魔宝石を使う模擬戦は規則が厳しい。
あとでディランに申請書を通さないといけない……面倒だ。
「いいね」
ルーク団長も軽く頷く。
「第2騎士団から出てくるのは――オリバー団長、エリック副団長。
それに、経験と実力のある者をもう一人。
向こうも本気で来るでしょうね。先鋭揃いで」
「だろうね」
「では、こちらはルーク団長と俺と……あとテオですか?」
セナが確認するように言う。
「いや、俺は出ないよ」
「出ないんですか!?」
思わず声を上げるセナに、ルーク団長は肩をすくめて笑った。
「だって、俺はゆっくり見てたいし」
「というか…」
少し間を置いてから、こちらを見る。
「お嬢様も、そのつもりでしょ?」
その一言で、セナの視線が私に向く。
「うん。そのつもり」
もしルーク団長まで出れば、第2騎士団に圧勝してしまう。
それは“勝負”ではなく、“面子を潰す”結果になりかねない。
今回欲しいのは、力の誇示じゃない。
対等に渡り合える――その証明だけで十分だった。
セナはまだ納得しきれない顔をしていたが、
ルーク団長はすでに次の段取りを考えているようだった。
その温度差が、なんだか少し可笑しい。



