……やっぱり、気にかかる。
ジョルジュ陛下がディランに向けた、あの瞳。
あれは、
孫を慈しむ目ではなかった。
——ガイルと、同じだ。
私に向けられた、あの視線。
人を見るのではなく、
“物”を見る目。
器としての価値を量り、
中身ではなく、使い道だけを考える瞳。
胸の奥が、ひやりと冷える。
——何か、とんでもないことを考えている。
そんな気がしてならなかった。
「お嬢様、大丈夫ですか?」
不意にかけられた声に、我に返る。
「アリス……来てくれたんだね」
「はい。
お嬢様が退屈のあまり、
甲冑のそばにあった剣を振り回したと聞きまして」
「……事実だけども」
少しだけ視線を逸らす。
「みんな元気?」
「はい。
ユウリさんも、休暇を終えて戻ってきました」
そう言って、差し出された包み。
「これ、お土産です」
「ありがとう……」
包みを開けると、香ばしい匂いが広がる。
「……美味しそうなクッキー。
……あれ? なんだか、少なくない?」
「毒味は、済んでますので」
何でもないことのように、涼しい顔で言う。
「……そういう問題じゃないんだけど」
思わず、くすっと笑ってしまった。
張りつめていた胸の奥が、
ほんの少しだけ、緩む。
ジョルジュ陛下がディランに向けた、あの瞳。
あれは、
孫を慈しむ目ではなかった。
——ガイルと、同じだ。
私に向けられた、あの視線。
人を見るのではなく、
“物”を見る目。
器としての価値を量り、
中身ではなく、使い道だけを考える瞳。
胸の奥が、ひやりと冷える。
——何か、とんでもないことを考えている。
そんな気がしてならなかった。
「お嬢様、大丈夫ですか?」
不意にかけられた声に、我に返る。
「アリス……来てくれたんだね」
「はい。
お嬢様が退屈のあまり、
甲冑のそばにあった剣を振り回したと聞きまして」
「……事実だけども」
少しだけ視線を逸らす。
「みんな元気?」
「はい。
ユウリさんも、休暇を終えて戻ってきました」
そう言って、差し出された包み。
「これ、お土産です」
「ありがとう……」
包みを開けると、香ばしい匂いが広がる。
「……美味しそうなクッキー。
……あれ? なんだか、少なくない?」
「毒味は、済んでますので」
何でもないことのように、涼しい顔で言う。
「……そういう問題じゃないんだけど」
思わず、くすっと笑ってしまった。
張りつめていた胸の奥が、
ほんの少しだけ、緩む。



