「とりあえず、レイ。この件は内密に」
「もちろんです」
「……すみませんでした」
私が短く頭を下げると、レイさんは何も言わず静かに一礼し、部屋を出ていった。
扉が閉まる音が、やけに大きく響く。
残されたのは、ディランと私だけ。
「ティアナ」
「……はい」
「気が利かなくて、悪かったな」
思いがけない言葉に、思わず目を瞬かせる。
「い、いえ……勝手に持ち出したのは私ですし……」
「君がじっとしていられないのは、わかっていたはずなのにな」
その言葉に、胸の奥がきゅっと縮む。
「……すみません」
「怒ってはいないよ」
穏やかな微笑みが向けられる。
その表情を見た瞬間、張りつめていたものがふっとほどけた。
「ただ……」
ディランは少しだけ言葉を探すように視線を落とす。
「君には、随分窮屈な思いをさせているな」
その視線が、窓の外へと逸れた。
「正直……どうするのが正解なのか、わからないんだ」
ゆっくりと、こちらを向く。
「君のそばにいたい。
でも……」
そこで言葉は途切れた。
代わりに浮かんだのは、どこか刹那的な、苦笑い。
その笑みが、胸の奥にじんわりと広がる痛みを残す。
「もちろんです」
「……すみませんでした」
私が短く頭を下げると、レイさんは何も言わず静かに一礼し、部屋を出ていった。
扉が閉まる音が、やけに大きく響く。
残されたのは、ディランと私だけ。
「ティアナ」
「……はい」
「気が利かなくて、悪かったな」
思いがけない言葉に、思わず目を瞬かせる。
「い、いえ……勝手に持ち出したのは私ですし……」
「君がじっとしていられないのは、わかっていたはずなのにな」
その言葉に、胸の奥がきゅっと縮む。
「……すみません」
「怒ってはいないよ」
穏やかな微笑みが向けられる。
その表情を見た瞬間、張りつめていたものがふっとほどけた。
「ただ……」
ディランは少しだけ言葉を探すように視線を落とす。
「君には、随分窮屈な思いをさせているな」
その視線が、窓の外へと逸れた。
「正直……どうするのが正解なのか、わからないんだ」
ゆっくりと、こちらを向く。
「君のそばにいたい。
でも……」
そこで言葉は途切れた。
代わりに浮かんだのは、どこか刹那的な、苦笑い。
その笑みが、胸の奥にじんわりと広がる痛みを残す。



