翌日――
王妃教育が、始まった。
婚約者候補として集められたのは、
私を含めて8人。
公爵家、伯爵家の令嬢たちだ。
彼女たちは、
私が選ばれるよりずっと前から、
婚約者候補として教育を受けてきたらしい。
……正直、不安しかない。
「それでは、まずは礼儀作法から。
挨拶の練習を始めましょう」
そう告げたのは、
眼鏡をかけた、いかにも厳しそうな教育係だった。
その声を聞いた瞬間、
背筋が自然と伸びる。
――逃げ場は、もうない。
他の令嬢たちが、順番に挨拶をしていく。
どの令嬢も、さすが婚約者候補というべきだろう。
所作に一切の無駄がなく、長年の教育が身に染みついているのが分かる。
「それでは、ティアナ嬢の番ですよ」
そう告げられ、
私は一歩、前へ出た。
――大丈夫。
伯爵家で学んできたことを、思い出せ。
魅せ方は、知っている。
背筋を伸ばし、顎をわずかに引く。
視線はまっすぐ、堂々と。
「ラピスラズリ伯爵家、
ティアナ・ラピスラズリと申します。
よろしくお願いいたします」
淀みなく名乗り、
静かに、深く頭を下げる。
他所行きの笑顔を貼り付け、
柔らかく、しなやかに。
――品よく。
王妃教育が、始まった。
婚約者候補として集められたのは、
私を含めて8人。
公爵家、伯爵家の令嬢たちだ。
彼女たちは、
私が選ばれるよりずっと前から、
婚約者候補として教育を受けてきたらしい。
……正直、不安しかない。
「それでは、まずは礼儀作法から。
挨拶の練習を始めましょう」
そう告げたのは、
眼鏡をかけた、いかにも厳しそうな教育係だった。
その声を聞いた瞬間、
背筋が自然と伸びる。
――逃げ場は、もうない。
他の令嬢たちが、順番に挨拶をしていく。
どの令嬢も、さすが婚約者候補というべきだろう。
所作に一切の無駄がなく、長年の教育が身に染みついているのが分かる。
「それでは、ティアナ嬢の番ですよ」
そう告げられ、
私は一歩、前へ出た。
――大丈夫。
伯爵家で学んできたことを、思い出せ。
魅せ方は、知っている。
背筋を伸ばし、顎をわずかに引く。
視線はまっすぐ、堂々と。
「ラピスラズリ伯爵家、
ティアナ・ラピスラズリと申します。
よろしくお願いいたします」
淀みなく名乗り、
静かに、深く頭を下げる。
他所行きの笑顔を貼り付け、
柔らかく、しなやかに。
――品よく。



