***
翌朝、いつもより早く登校すると、その足でわたしは飼育小屋へと向かった。
一、二、三、四、五……うん。昨日と同じ、十五匹ちゃんといる。
まだ完全に存在を消されてしまった子はいないみたい。
今ならまだみんなを元の姿に戻してあげることができる。
犯人の手がかりを、早く見つけなくちゃ。
「どうしたの、これ。いったいどういうこと?」
ふいに声をかけられ、ハッとして声の方を見る。
「康哉。お、おはよう。いつもこんなに早いの?」
ぎこちない笑みを浮かべて見せると、康哉が小さくため息をつく。
「ひょっとして、全部ここの生徒?」
「うん……多分。人間の記憶をなくしたまま迷子にならないようにって、ここで保護してるの」
「ふうん。ま、これで少しは人間も妖狐の気持ちがわかるんじゃないの?」
そう言って、康哉がくすりと笑う。
そんな言い方……ヒドイよ。
康哉が、人間にいいイメージを持っていないのは知ってるけど。
でも、同じ学校の生徒なんだよ?
ちょっとくらい、なんとかしてあげたいって思わないの?
「おねがい。康哉も犯人探しを手伝って」
「キツネの姿なら、勉強なんかしなくていいし、働かなくたっていい。このままの姿を望む子だって、中にはいるかもしれないよ。それでも元に戻さなきゃって思うのは、君の自己満足なんじゃない?」
それだけ言うと、康哉はさっさと昇降口に向かって歩いていってしまった。
翌朝、いつもより早く登校すると、その足でわたしは飼育小屋へと向かった。
一、二、三、四、五……うん。昨日と同じ、十五匹ちゃんといる。
まだ完全に存在を消されてしまった子はいないみたい。
今ならまだみんなを元の姿に戻してあげることができる。
犯人の手がかりを、早く見つけなくちゃ。
「どうしたの、これ。いったいどういうこと?」
ふいに声をかけられ、ハッとして声の方を見る。
「康哉。お、おはよう。いつもこんなに早いの?」
ぎこちない笑みを浮かべて見せると、康哉が小さくため息をつく。
「ひょっとして、全部ここの生徒?」
「うん……多分。人間の記憶をなくしたまま迷子にならないようにって、ここで保護してるの」
「ふうん。ま、これで少しは人間も妖狐の気持ちがわかるんじゃないの?」
そう言って、康哉がくすりと笑う。
そんな言い方……ヒドイよ。
康哉が、人間にいいイメージを持っていないのは知ってるけど。
でも、同じ学校の生徒なんだよ?
ちょっとくらい、なんとかしてあげたいって思わないの?
「おねがい。康哉も犯人探しを手伝って」
「キツネの姿なら、勉強なんかしなくていいし、働かなくたっていい。このままの姿を望む子だって、中にはいるかもしれないよ。それでも元に戻さなきゃって思うのは、君の自己満足なんじゃない?」
それだけ言うと、康哉はさっさと昇降口に向かって歩いていってしまった。



