そんなコンなで毎日修行中!

「これは、変化させられたというより……」

 家に帰ってお母さんに相談すると、お母さんは途中で言葉を切った。


「『というより』?」

「呪いの一種ね」

「のろ、い……?」

「妖狐の術には違いないんだけど」

「じゃあ、治す方法は? ねえ、あるんだよね⁉」

 わたしがぐいっとお母さんに詰め寄ると、お母さんはすっと目をそらした。


「そうねえ。長に相談できれば……」

 お母さんが言葉をにごす。


 わかってる。わたしもお母さんも、里には入れないから、長に相談に行くこともできないっていうんでしょ?

 でも……。


「ねえ、お母さん。なんとか長に会う方法はないの? だって、お母さんのお母さんなんでしょ?」

 お母さんは、黙ったまま悲しそうな笑みを浮かべている。


「じゃあ、術をかけた人なら、元に戻せる?」

「そうね。おそらく」

「じゃあ、見つけるよ。和真をこんな姿にした犯人」


 和真と関係のある妖狐といえば、康哉と黒瀬くんだ。

 まずは、あの二人に――。


「待ちなさい。それはとても危険よ。場合によっては、あなたも無事じゃすまないわ」

 お母さんが、焦った声で、わたしを止めようとする。


「だったらお母さんは、和真がずっとこのままでもいいっていうの? もしもこれが和真じゃなくてお父さんだったら、放っておける⁉」

「それは……」


 しばらくの間視線をさまよわせていたお母さんが、もう一度わたしの方を見る。


「わかったわ。お母さんも、できるだけのことはしてみる。だから李胡は、もし少しでも危険だと思ったら、すぐにその場を離れること。いいわね?」

「うん、わかった。ありがとう、お母さん」