***
「ねえ、危ないよ。もうやめない?」
「ううん。あたし、このスクープに賭けてるの。怖かったら、李胡は先に帰ってて。あたし一人でも、絶対にやり遂げてみせるから」
その日の放課後。首から新聞部用のデジタル一眼レフカメラをさげた紗香と一緒に、校内をぐるぐる歩き回る。
「紗香のことが心配なんだってば」
もしもわたしがそのウワサのキツネだって知られたら、きっともう今までみたいに友だちではいてくれなくなっちゃう。
紗香……。
「ねえ、おねがい。もうやめよ?」
最後の望みをかけて、紗香の腕を引っ張りながら必死に頼んでみたけど、わたしの声なんか全然聞こえていないかのように、ぐんぐん廊下を進んでいく。
「実はね、さっき新しい目撃情報が入ったの」
「新しい目撃情報?」
「そう! 男子トイレに入っていったキツネがね、なんと、うちの学校の制服を着た男子の姿になって出てきたらしいの。それも、真っ白な長髪の超イケメン! もちろん、そのあとトイレの中をいくら探しても、キツネは見つからなかったって。ねえ、すごくない⁉」
「へ、へぇ~。それはすごい情報だね」
そのウワサの化けギツネって、男子だったの?
じゃあ、わたしの耳が見られたわけじゃないってこと?
でも、そんな初歩的なミスをする妖狐がいる?
ありえなくない⁇
そもそもそんな真っ白な長髪なんて目立つ外見の男子、うちの学校にいたっけ?
「ねえ、危ないよ。もうやめない?」
「ううん。あたし、このスクープに賭けてるの。怖かったら、李胡は先に帰ってて。あたし一人でも、絶対にやり遂げてみせるから」
その日の放課後。首から新聞部用のデジタル一眼レフカメラをさげた紗香と一緒に、校内をぐるぐる歩き回る。
「紗香のことが心配なんだってば」
もしもわたしがそのウワサのキツネだって知られたら、きっともう今までみたいに友だちではいてくれなくなっちゃう。
紗香……。
「ねえ、おねがい。もうやめよ?」
最後の望みをかけて、紗香の腕を引っ張りながら必死に頼んでみたけど、わたしの声なんか全然聞こえていないかのように、ぐんぐん廊下を進んでいく。
「実はね、さっき新しい目撃情報が入ったの」
「新しい目撃情報?」
「そう! 男子トイレに入っていったキツネがね、なんと、うちの学校の制服を着た男子の姿になって出てきたらしいの。それも、真っ白な長髪の超イケメン! もちろん、そのあとトイレの中をいくら探しても、キツネは見つからなかったって。ねえ、すごくない⁉」
「へ、へぇ~。それはすごい情報だね」
そのウワサの化けギツネって、男子だったの?
じゃあ、わたしの耳が見られたわけじゃないってこと?
でも、そんな初歩的なミスをする妖狐がいる?
ありえなくない⁇
そもそもそんな真っ白な長髪なんて目立つ外見の男子、うちの学校にいたっけ?



