そんなコンなで毎日修行中!

***


「ねえ、危ないよ。もうやめない?」

「ううん。あたし、このスクープに賭けてるの。怖かったら、李胡は先に帰ってて。あたし一人でも、絶対にやり遂げてみせるから」


 その日の放課後。首から新聞部用のデジタル一眼レフカメラをさげた紗香と一緒に、校内をぐるぐる歩き回る。


「紗香のことが心配なんだってば」


 もしもわたしがそのウワサのキツネだって知られたら、きっともう今までみたいに友だちではいてくれなくなっちゃう。


 紗香……。


「ねえ、おねがい。もうやめよ?」


 最後の望みをかけて、紗香の腕を引っ張りながら必死に頼んでみたけど、わたしの声なんか全然聞こえていないかのように、ぐんぐん廊下を進んでいく。


「実はね、さっき新しい目撃情報が入ったの」

「新しい目撃情報?」

「そう! 男子トイレに入っていったキツネがね、なんと、うちの学校の制服を着た男子の姿になって出てきたらしいの。それも、真っ白な長髪の超イケメン! もちろん、そのあとトイレの中をいくら探しても、キツネは見つからなかったって。ねえ、すごくない⁉」

「へ、へぇ~。それはすごい情報だね」


 そのウワサの化けギツネって、男子だったの?

 じゃあ、わたしの耳が見られたわけじゃないってこと?


 でも、そんな初歩的なミスをする妖狐がいる?

 ありえなくない⁇


 そもそもそんな真っ白な長髪なんて目立つ外見の男子、うちの学校にいたっけ?