「おはよっ、和真」
翌朝。朝練に出かける和真を、わたしは家の前で待ち伏せした。
「李胡? どうした、こんな早い時間に。ひょっとして、マネージャーは朝練来なくていいって、千明先輩に聞いてない?」
「ううん、大丈夫。聞いてるよ。そうじゃなくて……あの、さ。黒瀬くんのことなんだけど……」
わたしが黒瀬くんの名前を言った瞬間、和真の顔がくもる。
「黒瀬がどうかした?」
「……あのさ、やっぱり黒瀬くんとはあんまり関わらない方がいいんじゃないかなーって――」
「俺が誰と仲よくしようと、李胡に関係なくない?」
わたしが言い終わらないうちに、和真が冷たい声でわたしに言い返してくる。
「いや、まあ、それはそうなんだけど」
勝手に正体をバラすわけにもいかないし、そもそも黒瀬くんが妖狐だと知っても、きっと和真は態度を変えたりしない。
だって、そこが和真のいいところなんだから。
「……ごめんね、和真。余計なこと言って。朝練、がんばってね」
「別に。李胡に言われなくても、がんばるし」
「そ、そうだよね」
わたしが言い終わる前に、和真は学校の方へと歩いていってしまった。
はぁ……なんだか全然うまくいかない。
それにしても和真、今日もなんだかイラついてるみたい。
いや、わたしが怒らせちゃったからなんだろうけどさ。
でも、なんだか和真の雰囲気がいつもと違う気がして、胸がざわざわする。
なんとなくだけど、空気がどよんと重いっていうか……。
まあ、和真もお年頃だもんね。
これがシシュンキってヤツ?
こうやって、わたしともちょっとずつ距離ができていっちゃうのかな。
それは……やっぱりちょっと寂しいな。
そんなことを考えていたら、また胸がぎゅっと苦しくなった。
翌朝。朝練に出かける和真を、わたしは家の前で待ち伏せした。
「李胡? どうした、こんな早い時間に。ひょっとして、マネージャーは朝練来なくていいって、千明先輩に聞いてない?」
「ううん、大丈夫。聞いてるよ。そうじゃなくて……あの、さ。黒瀬くんのことなんだけど……」
わたしが黒瀬くんの名前を言った瞬間、和真の顔がくもる。
「黒瀬がどうかした?」
「……あのさ、やっぱり黒瀬くんとはあんまり関わらない方がいいんじゃないかなーって――」
「俺が誰と仲よくしようと、李胡に関係なくない?」
わたしが言い終わらないうちに、和真が冷たい声でわたしに言い返してくる。
「いや、まあ、それはそうなんだけど」
勝手に正体をバラすわけにもいかないし、そもそも黒瀬くんが妖狐だと知っても、きっと和真は態度を変えたりしない。
だって、そこが和真のいいところなんだから。
「……ごめんね、和真。余計なこと言って。朝練、がんばってね」
「別に。李胡に言われなくても、がんばるし」
「そ、そうだよね」
わたしが言い終わる前に、和真は学校の方へと歩いていってしまった。
はぁ……なんだか全然うまくいかない。
それにしても和真、今日もなんだかイラついてるみたい。
いや、わたしが怒らせちゃったからなんだろうけどさ。
でも、なんだか和真の雰囲気がいつもと違う気がして、胸がざわざわする。
なんとなくだけど、空気がどよんと重いっていうか……。
まあ、和真もお年頃だもんね。
これがシシュンキってヤツ?
こうやって、わたしともちょっとずつ距離ができていっちゃうのかな。
それは……やっぱりちょっと寂しいな。
そんなことを考えていたら、また胸がぎゅっと苦しくなった。



