『どうせわたしが長になりたいなんて言ったって、康哉にバカにされるだけ』
『そもそも康哉になんて勝てるわけない』
そんなふうに理由をつけて、諦めるのが正しいんだって自分に言い聞かせて。
最初からそんな弱気じゃなにもできないってことくらい、わかってはいるんだけどね。
密かに落ち込むわたしの横を、一人の野球部員が無言で通りすぎていった。
「く、黒瀬くん、すごいんだってね! 和真に聞いたよ」
その背中に思いきって声をかけると、黒瀬くんがぴたりと足を止め、わたしもびくっとして立ち止まる。
そんなわたしたちの間で、和真も足を止めた。
振り向きざまに、黒瀬くんに鋭い視線を向けられ、思わず一歩あとずさりする。
この前襲われたときの恐怖を思い出して、体が固くなる。
「人間となれ合うつもりはない」
そんな言い方……やっぱり、野球部をめちゃくちゃにするために入ったってこと?
ううん、そんなこと、わたしが絶対にさせない。
「ちょっと、ちょっとお。野球はチームスポーツなんだから、もっとちゃんとみんなと仲よくしないとだよ? だって、野球がやりたくて入ったんでしょ?」
あえておもいっきり明るい声で、黒瀬くんに言い返す。
「はあ⁉ お、おまえには関係のないことだ」
『そもそも康哉になんて勝てるわけない』
そんなふうに理由をつけて、諦めるのが正しいんだって自分に言い聞かせて。
最初からそんな弱気じゃなにもできないってことくらい、わかってはいるんだけどね。
密かに落ち込むわたしの横を、一人の野球部員が無言で通りすぎていった。
「く、黒瀬くん、すごいんだってね! 和真に聞いたよ」
その背中に思いきって声をかけると、黒瀬くんがぴたりと足を止め、わたしもびくっとして立ち止まる。
そんなわたしたちの間で、和真も足を止めた。
振り向きざまに、黒瀬くんに鋭い視線を向けられ、思わず一歩あとずさりする。
この前襲われたときの恐怖を思い出して、体が固くなる。
「人間となれ合うつもりはない」
そんな言い方……やっぱり、野球部をめちゃくちゃにするために入ったってこと?
ううん、そんなこと、わたしが絶対にさせない。
「ちょっと、ちょっとお。野球はチームスポーツなんだから、もっとちゃんとみんなと仲よくしないとだよ? だって、野球がやりたくて入ったんでしょ?」
あえておもいっきり明るい声で、黒瀬くんに言い返す。
「はあ⁉ お、おまえには関係のないことだ」



