そんなコンなで毎日修行中!

 こんなの、やっぱり間違ってるよ。

 人間も妖狐も、みんなが穏やかに暮らせる世の中になってほしい。


 でも、それを実現するには、やっぱり長くらいの力がないとムリ……なのかなぁ。


 康哉は変化の術が得意なだけじゃなく、狐火も自由自在に操ってた。

 長の孫だからっていう理由で、康哉が第一候補なのかと思っていたけど、全然違った。

 レベルが違うっていうのを、イヤっていうほど思い知らされた。


 こんなの……絶対に勝てっこないよ。


 やっぱり康哉に長になってもらって、人間と妖狐が仲よく暮らせる世の中にしてほしいって頼むのが現実的……ううん、それじゃダメだ。

 だって、人間とも黒狐とも仲よくするつもりはないって、今日もはっきり言ってたじゃない。


 かといって、わたしが長になりたいなんて言ったら、康哉がどんな反応をするかなんて、わかりきっている。

「は? なに言ってんの?」って鼻で笑われて。それで終わり。

 悔しいけど、きっとなにも言い返せない。


 だったら……そうだよ。別に長になんかならなくたって、わたしにしかできないことが、あるんじゃない?

 だって、わたしは半分妖狐で半分人間なんだから。

 人間と妖狐の仲をつなぐのに、わたし以上の適任者なんて、きっといないよ。


「ようし、がんばるぞ!」


 でも……だけど……って思いそうになる自分を必死に押し込めると、ごろんと仰向けになって、わたしは両方のこぶしを天井に向かって突きあげた。