「それは大変だったわねえ」
さっきの出来事を聞きながら、保健室の白壁先生がわたしの左腕に包帯を巻いてくれる。
実はね、この白壁先生も白狐なんだ。
こうやって保健室の先生として働きながら、里の子たちを学校で見守ってくれているの。
わたしのお母さんよりも若く見えるけど、実は里の中では長の次くらいに長生きで、とても物知りなんだって。
「そうね。そんなこともあったわねえ」
白壁先生が、少し遠い目をする。
「昔、白狐の一族の数がとても増えたことがあってね。みんなで小さな里山からここへ移住してきたの。元から住んでいた黒狐は少数だったから、知らないうちに隅に追いやってしまっていたのね。もちろん、わたしたちはそんなことをするつもりはなかったのだけど」
「そうだったんですね」
「恨む気持ちがわからないでもないけれど、それでも同じ妖狐同士、攻撃的になるのはいけないわ。わたしの方でも、黒瀬くんのことは気をつけて見ておくわね」
「すみません。よろしくおねがいします」
さっきの出来事を聞きながら、保健室の白壁先生がわたしの左腕に包帯を巻いてくれる。
実はね、この白壁先生も白狐なんだ。
こうやって保健室の先生として働きながら、里の子たちを学校で見守ってくれているの。
わたしのお母さんよりも若く見えるけど、実は里の中では長の次くらいに長生きで、とても物知りなんだって。
「そうね。そんなこともあったわねえ」
白壁先生が、少し遠い目をする。
「昔、白狐の一族の数がとても増えたことがあってね。みんなで小さな里山からここへ移住してきたの。元から住んでいた黒狐は少数だったから、知らないうちに隅に追いやってしまっていたのね。もちろん、わたしたちはそんなことをするつもりはなかったのだけど」
「そうだったんですね」
「恨む気持ちがわからないでもないけれど、それでも同じ妖狐同士、攻撃的になるのはいけないわ。わたしの方でも、黒瀬くんのことは気をつけて見ておくわね」
「すみません。よろしくおねがいします」



