僕のHeartbeat〜落ちこぼれアンドロイドと天才〜

「黄色のバラには「嫉妬」や「薄れゆく愛」、「恋に飽きた」というネガティブな意味を含みます。奥様が花言葉に詳しい場合、落ち込んでしまうかもしれません」

「そんな意味が……!やっぱりキャロルのところのアンドロイドはちょっと使い物にならねぇな」

男性研究者が笑う。ラナは「は?」と低い声を出していた。ラナが男性研究者に何かを言っている。しかし、シリルの耳には何も聞こえてこない。耳を模した機械は正常なはずだが、言葉を理解できなかった。

(そうだよね。やっぱり僕はーーー)

シリルは立ち上がり、その場から離れようとした。しかしそれをラナが手を掴んで止める。

「シリル、行かないで!!私にはあなたが必要なの!!」

その言葉が、シリルの何かを壊した。シリルはラナの手を振り解く。ラナは驚いた顔をしていた。

「ラナは、どうして僕を買ったの?ねぇ、僕を壊してよ。スクラップ工場に連れて行ってよ。「消えろ」って命令してよ。ねぇ!!」

ラナは何も言わず、手を震わせている。シリルはそのまま背中を向けて歩き出した。