料理も楽しく味わい、ソファに移動すると、食後のコーヒーを飲みながら要は改めて内装を見渡した。
「本当に素晴らしいところですね。一度こんな贅沢な場所を知ってしまうと、もう他のレストランでは食事が出来なくなりそうです」
「ふふっ、私もそう思ってた。だからね、これから特別な日は、絶対にここで食事しようって決めたの」
「特別な日、ですか?」
「そうよ。今日は特別な日でしょう?」
要が、なんのことかと首をひねっていると、スタッフがデザートを運んできた。
「お待たせいたしました。フランボワーズソースのムース・オ・ショコラでございます」
要は、テーブルに置かれたプレートに目をやって、思わず驚く。
「えっ、これは……」
「やっぱり忘れてたんでしょう? 自分の誕生日」
ムースの横に美しく描かれた
【Happy Birthday!KANAME】
の文字と絵美梨の明るい笑顔に、要はしばし呆然とする。
「お誕生日おめでとう、緋山。いつも本当にありがとう」
「いえ、あの、そんな……」
「はい、これは私からのプレゼント」
シックな色合いでラッピングされた箱を差し出され、要はためらいつつ受け取った。
「ありがとうございます、お嬢様。すみません、本当に驚いてしまって……」
「ふふっ、サプライズっていいわね。私もこの日の為にずっとわくわくしてたのよ。楽しかった」
仕事の時とは違う、絵美梨の本来の笑顔に、要もようやく頬を緩めた。
「プレゼント、開けてみてもいいですか?」
すると予想外に、絵美梨は「だめ!」と急に真顔になる。
「どうしてですか?」
「そんなの、恥ずかしいからに決まってるでしょ!」
唇を尖らせてから、絵美梨はごまかすようにコーヒーを飲む。
「ほら、早くデザートをいただきましょう」
「そうですね。とても美味しそうです」
ようやくムースをひと口食べると、絵美梨は満面の笑みを浮かべた。
「わあ、美味しい!」
「本当に。しっとりなめらかで、ほんのりお酒の風味も感じられて。大人の味わいですね」
「小難しい料理評論家みたいなこと言ってないで。美味しいものは『美味しい』でいいの!」
「確かに」
二人で笑いながら、美味しく食べ終えた。
「本当に素晴らしいところですね。一度こんな贅沢な場所を知ってしまうと、もう他のレストランでは食事が出来なくなりそうです」
「ふふっ、私もそう思ってた。だからね、これから特別な日は、絶対にここで食事しようって決めたの」
「特別な日、ですか?」
「そうよ。今日は特別な日でしょう?」
要が、なんのことかと首をひねっていると、スタッフがデザートを運んできた。
「お待たせいたしました。フランボワーズソースのムース・オ・ショコラでございます」
要は、テーブルに置かれたプレートに目をやって、思わず驚く。
「えっ、これは……」
「やっぱり忘れてたんでしょう? 自分の誕生日」
ムースの横に美しく描かれた
【Happy Birthday!KANAME】
の文字と絵美梨の明るい笑顔に、要はしばし呆然とする。
「お誕生日おめでとう、緋山。いつも本当にありがとう」
「いえ、あの、そんな……」
「はい、これは私からのプレゼント」
シックな色合いでラッピングされた箱を差し出され、要はためらいつつ受け取った。
「ありがとうございます、お嬢様。すみません、本当に驚いてしまって……」
「ふふっ、サプライズっていいわね。私もこの日の為にずっとわくわくしてたのよ。楽しかった」
仕事の時とは違う、絵美梨の本来の笑顔に、要もようやく頬を緩めた。
「プレゼント、開けてみてもいいですか?」
すると予想外に、絵美梨は「だめ!」と急に真顔になる。
「どうしてですか?」
「そんなの、恥ずかしいからに決まってるでしょ!」
唇を尖らせてから、絵美梨はごまかすようにコーヒーを飲む。
「ほら、早くデザートをいただきましょう」
「そうですね。とても美味しそうです」
ようやくムースをひと口食べると、絵美梨は満面の笑みを浮かべた。
「わあ、美味しい!」
「本当に。しっとりなめらかで、ほんのりお酒の風味も感じられて。大人の味わいですね」
「小難しい料理評論家みたいなこと言ってないで。美味しいものは『美味しい』でいいの!」
「確かに」
二人で笑いながら、美味しく食べ終えた。



