ただそこに愛があるなら

「えっ、ちょっと、絵美梨さん? いつにも増してお綺麗すぎません?」

ワインレッドのドレスに着替えてフィッティングルームから姿を現した絵美梨に、乃亜は目を見開いて驚いた。

「なんだかもう、神々しささえ感じます。女神様……」
「大げさね。それにヘアメイクは乃亜ちゃんがやってくれたじゃない」
「そうですけど。このオーラはヘアメイクでは生み出せませんよ」

両手を組んでうっとりする乃亜に微笑むと、絵美梨は美しくハイヒールをさばきながら階段を下りる。

「ではみんな、あとはよろしくね」
「はい、お任せください。絵美梨様、どうぞすてきなパーティーを」

絵美梨は乃亜にクスッと笑って頷き、要が開けたドアからサロンを出た。