ただそこに愛があるなら

軽く昼食を取ると、街へと繰り出して話題のヘアサロンやドレスブティックを見て回る。

「なかなかセンスがいいわね。外観もオシャレだし」

ホームページに掲載されているヘアメイクやドレスの写真を見ながら、雰囲気や客層などもくまなくチェックしていった。

「やはり20代から30代のお客様が多いようだわ」
「そうですね。ターゲットを絞っているのでしょう」
「うちのサロンは、カジュアルスタイルとは別にハイクラスのサービスも展開しているから、そこが強みになるわね」
「はい。調べてみたところ、富裕層の方向けのトータルサロンは、そんなに数も多くありません」
「まずはそこから狙っていきましょう。せっかくだから松島グループのホテルとも提携して、ホテルで行われるパーティーのお支度を全て任せていただけるように。ドレスも豊富に揃えましょう」
「はい。ホテルではご婦人の方向けのドレスレンタルは種類が限られていますから、喜ばれると思います」
「そうね。では次はたこ焼きよ」

……は?と、要は思わず聞き返す。

「下調べはどうなったの?」
「……たこ焼きの、ですか?」
「そうよ。ピックアップしたんじゃないの?」
「はい、いたしましたが……」
「案内なさい」
「……かしこまりました」

要は絵美梨を連れて、屋台が立ち並ぶ川沿いの繁華街に向かった。