「旦那様、そろそろ自宅マンションに戻ろうと思います」
絵美梨の為にもその方がいいと思い、幸一郎にそう伝えたが、「せっかくだから、新年を一緒に祝ってからにしなさい」と言われて、仕方なく頷いた。
迎えた元旦。
この日ばかりは、絵美梨は艶やかな振り袖姿で要に挨拶した。
「明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします」
「明けましておめでとうございます。こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします」
おせち料理を食べると、幸一郎がにこにこと二人に提案した。
「絵美梨、要と一緒に初詣に行ったらどうだ? 近くの氏神様に」
えっ、と要は怯むが、絵美梨は落ち着いて「そうですわね」と答える。
その場しのぎかと思っていたが、絵美梨は立ち上がって支度を始めた。
ふわふわの真っ白なファーのショールを肩に掛け、小さな和装バッグを手にする絵美梨に、要も急いで出かける準備をする。
「お嬢様、車でまいりますか?」
「いいえ、すぐ近くだから歩いて行くわ」
「かしこまりました。足元お気をつけて」
「ありがとう」
要が差し出した左肘に手を添えて、絵美梨は浜子を振り返る。
「それでは行ってまいります」
「行ってらっしゃいませ」
浜子に見送られて、要と絵美梨は近所のこぢんまりした神社に向かった。
絵美梨の為にもその方がいいと思い、幸一郎にそう伝えたが、「せっかくだから、新年を一緒に祝ってからにしなさい」と言われて、仕方なく頷いた。
迎えた元旦。
この日ばかりは、絵美梨は艶やかな振り袖姿で要に挨拶した。
「明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします」
「明けましておめでとうございます。こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします」
おせち料理を食べると、幸一郎がにこにこと二人に提案した。
「絵美梨、要と一緒に初詣に行ったらどうだ? 近くの氏神様に」
えっ、と要は怯むが、絵美梨は落ち着いて「そうですわね」と答える。
その場しのぎかと思っていたが、絵美梨は立ち上がって支度を始めた。
ふわふわの真っ白なファーのショールを肩に掛け、小さな和装バッグを手にする絵美梨に、要も急いで出かける準備をする。
「お嬢様、車でまいりますか?」
「いいえ、すぐ近くだから歩いて行くわ」
「かしこまりました。足元お気をつけて」
「ありがとう」
要が差し出した左肘に手を添えて、絵美梨は浜子を振り返る。
「それでは行ってまいります」
「行ってらっしゃいませ」
浜子に見送られて、要と絵美梨は近所のこぢんまりした神社に向かった。



