「絵美梨!」
「お父様!」
病院の冷たい廊下の椅子にうつむいて座っていた絵美梨は、連絡を受けて駆けつけた父の声にハッとして顔を上げる。
父の後ろには、要の両親の姿もあった。
「おじ様、おば様!」
絵美梨は涙をこぼしながら頭を下げる。
「ごめんなさい。私のせいで、要くんが……」
「まあ、絵美梨お嬢様」
要の母が優しく絵美梨を抱きしめた。
「お嬢様のせいではありません。あなたをお守りするのが要の使命です。お嬢様がご無事で本当に良かった」
「おば様、そんな……。私がいなければ、要くんはこんな目に遭わずに済んだのです。私をかばって、要くんは……。私が斬られるはずだったのに、要くんが……」
「要はお嬢様に、かすり傷1つも負わせたくなかったのですわ」
「そんな。要くん……ごめんなさい」
泣きじゃくる絵美梨に、ナースから話を聞き終えた要の父も歩み寄る。
「お嬢様。要はああ見えて普段から身体を鍛えています。傷が浅く済んだのは、要がとっさに身体に力を入れたからだとか。縫い合わせれば、命に別状もないと。もうすぐ処置も終わるそうです」
「でも、要くんの身体に傷が……」
「お嬢様がご無事で良かったと、要は間違いなくそう言いますよ」
その時、処置室のスライドドアが開いて、スクラブ姿のドクターが姿を見せた。
絵美梨はハッとして顔を上げる。
「緋山さんのご両親ですか?」
「はい、そうです」
「処置は無事に終わりましたが、今夜はこのままICUで様子をみます。ご家族の方のみ15分ほど面会が出来ますので、どうぞお入りください」
「はい、ありがとうございます」
そう言って歩き出した要の両親は、両手を組んで祈るように立ち尽くしている絵美梨を振り返った。
「先生、この方も家族なので一緒にいいですか?」
要の母がそう言い、優しく絵美梨の肩を抱く。
「ええ、どうぞ」
涙をこらえる絵美梨を促して、要の両親はドクターのあとに続いた。
「お父様!」
病院の冷たい廊下の椅子にうつむいて座っていた絵美梨は、連絡を受けて駆けつけた父の声にハッとして顔を上げる。
父の後ろには、要の両親の姿もあった。
「おじ様、おば様!」
絵美梨は涙をこぼしながら頭を下げる。
「ごめんなさい。私のせいで、要くんが……」
「まあ、絵美梨お嬢様」
要の母が優しく絵美梨を抱きしめた。
「お嬢様のせいではありません。あなたをお守りするのが要の使命です。お嬢様がご無事で本当に良かった」
「おば様、そんな……。私がいなければ、要くんはこんな目に遭わずに済んだのです。私をかばって、要くんは……。私が斬られるはずだったのに、要くんが……」
「要はお嬢様に、かすり傷1つも負わせたくなかったのですわ」
「そんな。要くん……ごめんなさい」
泣きじゃくる絵美梨に、ナースから話を聞き終えた要の父も歩み寄る。
「お嬢様。要はああ見えて普段から身体を鍛えています。傷が浅く済んだのは、要がとっさに身体に力を入れたからだとか。縫い合わせれば、命に別状もないと。もうすぐ処置も終わるそうです」
「でも、要くんの身体に傷が……」
「お嬢様がご無事で良かったと、要は間違いなくそう言いますよ」
その時、処置室のスライドドアが開いて、スクラブ姿のドクターが姿を見せた。
絵美梨はハッとして顔を上げる。
「緋山さんのご両親ですか?」
「はい、そうです」
「処置は無事に終わりましたが、今夜はこのままICUで様子をみます。ご家族の方のみ15分ほど面会が出来ますので、どうぞお入りください」
「はい、ありがとうございます」
そう言って歩き出した要の両親は、両手を組んで祈るように立ち尽くしている絵美梨を振り返った。
「先生、この方も家族なので一緒にいいですか?」
要の母がそう言い、優しく絵美梨の肩を抱く。
「ええ、どうぞ」
涙をこらえる絵美梨を促して、要の両親はドクターのあとに続いた。



