楽しそうな女子会は、夕方の4時が近づいてお開きとなる。
駅で3人と別れた絵美梨を、要はそっと離れた場所から見守った。
普段めったに電車に乗らない絵美梨は、ICカードをタッチして改札を通るのも嬉しそうで、構内のちょっとした売店も興味深そうに覗いている。
無邪気な姿に、思わず要も頬を緩めた。
と同時に、こんなにもごくありふれたことですら、絵美梨には我慢させてしまっていたことが心苦しくなる。
絵美梨は電車に乗ると、席が空いているにもかかわらず、吊革に掴まって車内の広告を熱心に眺めていた。
若い女の子のグループが「ねえ、ちょっと! あれって松島絵美梨じゃない?」とささやいて注目するが、絵美梨は気づかずに窓の外の景色を微笑んで見つめている。
やがて最寄り駅で降りると、駅前のコーヒーショップに入り、カプチーノをオーダーしてカウンター席に座った。
(こんなにひと目につくところで……)
要がハラハラしていると、案の定、男性二人組みが絵美梨に近づいて声をかけようとする。
要はすぐさま後ろから声をかけた。
「失礼。俺の女になにか?」
有無を言わさぬ口調でジロリと上から見下ろすと、二人は「いや、別に」とそそくさと去っていった。
そのあとも、誰かが声をかけないか常に辺りをうかがい続け、ようやく絵美梨が席を立つと、ホッとして要もカップを片づけた。
駅で3人と別れた絵美梨を、要はそっと離れた場所から見守った。
普段めったに電車に乗らない絵美梨は、ICカードをタッチして改札を通るのも嬉しそうで、構内のちょっとした売店も興味深そうに覗いている。
無邪気な姿に、思わず要も頬を緩めた。
と同時に、こんなにもごくありふれたことですら、絵美梨には我慢させてしまっていたことが心苦しくなる。
絵美梨は電車に乗ると、席が空いているにもかかわらず、吊革に掴まって車内の広告を熱心に眺めていた。
若い女の子のグループが「ねえ、ちょっと! あれって松島絵美梨じゃない?」とささやいて注目するが、絵美梨は気づかずに窓の外の景色を微笑んで見つめている。
やがて最寄り駅で降りると、駅前のコーヒーショップに入り、カプチーノをオーダーしてカウンター席に座った。
(こんなにひと目につくところで……)
要がハラハラしていると、案の定、男性二人組みが絵美梨に近づいて声をかけようとする。
要はすぐさま後ろから声をかけた。
「失礼。俺の女になにか?」
有無を言わさぬ口調でジロリと上から見下ろすと、二人は「いや、別に」とそそくさと去っていった。
そのあとも、誰かが声をかけないか常に辺りをうかがい続け、ようやく絵美梨が席を立つと、ホッとして要もカップを片づけた。



