ただそこに愛があるなら

挙式にはぜひ立ち会ってほしいと二人に言われて、絵美梨たちスタッフもチャペルの一番後ろから見守った。

乃亜は終始ぽろぽろと涙をこぼしながら、ハンカチを握りしめて嗚咽をもらす。

黒田と向かい合い、ゆっくりとマリッジリングをはめられる由美の薬指は、京華のネイルで美しく彩られていた。

ベールを上げて見つめ合うと、黒田はそっと由美にキスをする。

心震えるような感動的な瞬間。

晴れて夫婦となった二人を、絵美梨たちは惜しみない拍手で祝福した。

写真スタジオに移動すると、乃亜が由美のメイクを直し、絵美梨もドレスを整える。

「はい、撮ります」

カメラに向かって幸せそうな微笑みを浮かべる由美を、絵美梨たちは感慨深く見つめた。

最後に、動画を撮影しながら戸川が由美に尋ねる。

「由美さん、これまでの道のりを振り返っていかがですか?」
「はい。もう皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。自信がなくて、変わりたくても勇気が出なくて、『どうせ私なんか』って毎日暗い気持ちで過ごしていた私が、今こんなにも幸せになれたのは、関わってくださった全ての方のおかげです。戸川社長、私に声をかけて、背中を押してくださってありがとうございました。サロン・ド・エクセルシアの皆さん、本当に本当にお世話になりました。まるで魔法のように私を変えてくださったおかげで、自信が持てるようになりました。皆さんが明るく話しかけてくださるので、自然と笑顔になれました。見た目だけでなく私の性格まで変えてもらい、恋をする勇気が湧いてきました。今日のこの日を迎えられたのが自分でも信じられないくらい、今とても幸せです。応援してくださった皆様も、本当にありがとうございました」
「私も由美さんの幸せを見届けられて、とても嬉しいです。由美さん、どうぞ末永くお幸せに」
「はい! ありがとうございます」

動画は由美の、幸せいっぱいの笑顔で締めくくられた。