ただそこに愛があるなら

「えっ、本当ですか!?」

翌日。
サロンで戸川からの電話を受けた絵美梨は、珍しく興奮気味に声を上げる。

周りのスタッフも、何事かと手を止めて絵美梨に注目した。

「わあ、おめでとうございます! 良かった……」

感極まって涙ぐむ絵美梨に、もしや?と皆で顔を見合わせる。

「はい、はい、もちろんです。スタッフ一同、心を込めて幸せな日のお手伝いをさせていただきます。どうぞ由美さんに、よろしくお伝えください」

わあっ……と、皆の間に笑顔が広がった。

「絵美梨さん。もしかして、由美さん……」
「ええ、プロポーズ大成功ですって。結婚式は10月の予定だそうよ」
「やったー!」

誰もが手を取り合って喜ぶ。

「ああ、ホッとした。私、昨日はお相手の男性よりドキドキしてたかも」
「乃亜ちゃんたら。でも由美さん、乃亜ちゃんや皆さんのおかげですっておっしゃっていたそうよ。みんな、本当にありがとう」
「いいえー。誰かの幸せのお手伝いって、こんなに嬉しいことなんですね。私まで超絶ハッピー!」

乃亜の言葉に「あはは!」と皆で笑う。

「乃亜ちゃん、みんなも。由美さんの結婚式のお支度、よろしくね」
「はい!」

声を揃えて頷くスタッフたちに、絵美梨も笑顔で頷き返す。

輝くような絵美梨のその横顔を、離れた場所から要が優しく見守っていた。