絵美梨の無邪気な笑顔に微笑み返してから、要はおもむろに絵美梨の左手を取る。
その指を、スッとなでて呟いた。
「きれいな指だな」
「えっ、急にどうしたの? 京華ちゃんにネイルしてもらったの。ピンクのグラデーション、可愛いでしょ?」
「ああ」
要はそのまま絵美梨の左手をすくい、薬指にそっと口づける。
「……要くん?」
首をかしげた絵美梨は、ふと視線を落とした次の瞬間、驚いて目を見開いた。
「こ、これ……」
絵美梨のその薬指に、要がさり気なくはめたのは、ダイヤモンドのエンゲージリング。
まばゆく輝く指輪に、絵美梨は信じられないとばかりに言葉を失った。
「絵美梨、俺のわがままを聞き入れてくれてありがとう。俺を信じて、待ち続けてくれて、本当に感謝している。司法試験に受かったのは、絵美梨のおかげだ」
「ううん、そんなこと……。要くんががんばったからよ。全部要くんの実力」
「いや、絵美梨の存在が俺を奮い立たせてくれたんだ。絵美梨を守る為なら、俺はもっと強くなる。必ずこの手で絵美梨を幸せにしてみせる。絵美梨、これまでの感謝とこれからの誓いを込めて、この指輪を君に贈る」
「要くん……ありがとう」
絵美梨は涙を浮かべて、指輪に魅入る。
「ずっとずっと、大切に着けてるね」
「ああ。1年後には、お揃いの結婚指輪を買いに行こう」
「うん! 楽しみに待ってるね」
涙で潤んだ瞳で要を見上げて、絵美梨は可憐に微笑んだ。
要の胸に、切なさと幸せが込み上げる。
両手で絵美梨を抱きしめると、たくさんの感謝と愛を込めて、優しくその唇にキスをした。
――1年後。
二人は絵美梨の29歳の誕生日に、区役所を訪れていた。
3年前と同じ色褪せない婚姻届を手に、3年前よりも更に深まった互いの絆を感じながら……
(完)
その指を、スッとなでて呟いた。
「きれいな指だな」
「えっ、急にどうしたの? 京華ちゃんにネイルしてもらったの。ピンクのグラデーション、可愛いでしょ?」
「ああ」
要はそのまま絵美梨の左手をすくい、薬指にそっと口づける。
「……要くん?」
首をかしげた絵美梨は、ふと視線を落とした次の瞬間、驚いて目を見開いた。
「こ、これ……」
絵美梨のその薬指に、要がさり気なくはめたのは、ダイヤモンドのエンゲージリング。
まばゆく輝く指輪に、絵美梨は信じられないとばかりに言葉を失った。
「絵美梨、俺のわがままを聞き入れてくれてありがとう。俺を信じて、待ち続けてくれて、本当に感謝している。司法試験に受かったのは、絵美梨のおかげだ」
「ううん、そんなこと……。要くんががんばったからよ。全部要くんの実力」
「いや、絵美梨の存在が俺を奮い立たせてくれたんだ。絵美梨を守る為なら、俺はもっと強くなる。必ずこの手で絵美梨を幸せにしてみせる。絵美梨、これまでの感謝とこれからの誓いを込めて、この指輪を君に贈る」
「要くん……ありがとう」
絵美梨は涙を浮かべて、指輪に魅入る。
「ずっとずっと、大切に着けてるね」
「ああ。1年後には、お揃いの結婚指輪を買いに行こう」
「うん! 楽しみに待ってるね」
涙で潤んだ瞳で要を見上げて、絵美梨は可憐に微笑んだ。
要の胸に、切なさと幸せが込み上げる。
両手で絵美梨を抱きしめると、たくさんの感謝と愛を込めて、優しくその唇にキスをした。
――1年後。
二人は絵美梨の29歳の誕生日に、区役所を訪れていた。
3年前と同じ色褪せない婚姻届を手に、3年前よりも更に深まった互いの絆を感じながら……
(完)



